Linux Foundation Researchはこのほど、企業などの組織に所属したAIに精通する316名からの生成AIに関する調査レポート「Shaping the Future of Generative AI」を公開した。

  • レポートShaping the Future of Generative AI The Impact of Open Source Innovationより

2024年8月から9月にWebアンケートで行われた調査を基にしたレポートは、中核となる活動に65%が生成AIモデルの推論(inference)と回答するAIに精通する技術者にアンケートを行っており、訓練済みのモデルを使用して新しいデータに対する予測や判断を行うような専門家を対象としている。52%がモデルを社内で提供しているような組織での生成AI周辺の取り組みが垣間見える。

AIモデル改善の代表的なテクニックとなるプロンプトエンジニアリング、RAG(Retrieval Augmented Generation)、モデルのファインチューニングの3つにおいて、プロンプトエンジニアリングが7割の導入で8割が効果を示し、RAGは5割導入だが21%が顕著な効果を得ている(プロンプトエンジニアリング15%、ファインチューニング12%)。生成AIモデルの構築やトレーニングでもっとも使われているフレームワークはPyTorch(63%)、TensorFlow(50%)、CUDA(42%)。モデルの推論(inference)では、LangChain(44%)、LlamaIndex(30%)、AutoGPT(13%)などツールの使用状況も掲載している。

レポートでは、現状の組織における生成AIへの具体的な取り組みをまとめているが、モデルトレーニング分野のPyTorchやTensorFlow に代表されるように、オープンソースの重要性を説き、組織への生成AI活用や独自の取り組みが増加するにつれて、ますますOSSの重要性が増えることを述べている。レポートはPDF45ページで公開されており、公式サイトからダウンロードできる。

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