『いいと思った瞬間に古くなる。挑戦し続けない限り、生き残ることはできない』
1984年6月、広島市内で1号店をオープンしたカジュアル衣料品店『ユニクロ』。そこから40年が経ち、今では国内約800店舗、海外を含めて約2500店舗を展開。すでに海外の店舗数は国内の倍以上と、積極的なグローバル展開で成長を続けてきた。
日本では人口減少、少子高齢化の時代に入り、市場縮小が続いているが、いわゆる”失われた30年”に同社は成長。親会社のファーストリテイリングは、2024年8月期に売上収益が初めて3兆円を突破した。
だが、同社の成長は失敗や挫折との戦いでもあった。2001年の英ロンドン出店以降、海外出店は失敗続き。だが、柳井氏は決してあきらめずに挑戦。05年の香港出店で初めて海外の手応えをつかんだことが、その後、同社がグローバルに成長する突破口となった。
過去20年を振り返ると、同社は10年で3倍ずつ売上が伸長。2000年に約3千億円だったのが、13年に1兆円、そして24年は3兆円を達成。次に見据えるのは10兆円の大台だ。
「アパレルや小売りは進化していく。現状に留まっていたら退化していくだけ。挑戦し続けない限り、生き残ることはできない」と語る柳井氏。
『ZARA』のスペイン・インディテックス、スウェーデン『H&M』に次ぐ世界第3位のアパレル衣料品店に成長した同社だが、世界一という夢の達成に向け、柳井氏の挑戦は続く。