東京エレクトロン(TEL)は12月9日、先端ロジック・DRAM・NAND向けの汎用型スパッタリング装置「LEXIA-EX」を販売開始することを発表した。
TELはこれまで、独自の製品コンセプトを持つスパッタリング装置「EXIM」を10年以上にわたって提供し、先端半導体の量産化に向けて貢献してきたとのこと。新開発の成膜手法が導入されたこの製品では、装置稼働率の向上やパーティクル低減、面内均一性および再現性の向上などが実現されたといい、特に次世代メモリ向けスパッタリング工程において、高い製品性能や細かいサービスによる装置の安定稼働により、量産装置として確固たる地位を確立しているとする。
そんな中で販売が開始されたLEXIA-EXは、先端ロジック・DRAM・NAND向けのさまざまなアプリケーションに適応する汎用型スパッタリング装置だ。従来機の特徴である超高真空チャンバーや膜厚・膜質・膜組成の優れた均一性を踏襲し、モジュール搭載数を選択できる装置拡張性も兼ね備えており、そのスループットは従来機比で20%以上の向上となる最大100wphを誇るという。
その一方、同製品のフットプリントは従来機比で約40%小さくなり、CO2排出量も14%削減された。また成膜チャンバーのラインナップを拡充させたといい、従来の4カソードチャンバーに加え、生産性向上に寄与する2つの超大型カソードを搭載した“dPVD”(デュアルピーブイディー)チャンバーを開発。これにより、DRAMキャパシタ用次世代ハードマスクや先端ロジック向け機能膜などの単層圧膜工程向けに、高効率かつ均一な成膜が可能になるとする。
TELは、先端ロジックおよびメモリ向けの幅広いアプリケーションへの装置適用が進む中、今後も顧客ニーズに合わせた幅広い生産ラインナップを提供するとしている。