物語運輸はこのほど、日本の名品を海外向けに販売するECサイトの2028年8月期の売上高において15億円を目指すことを明かした。
現在、有田焼や美濃焼など約10社の商品を同プラットフォームにて販売している。今後も商品を厳選しながらラインアップを拡充し、1年後には50社の商品を販売したい考えだ。組織の拡大に向けた資金調達も積極的に行うという。
同プラットフォームの強みは、商品のプロデュース力と、スピーディーな販売力だとしている。
▲「ナラティブ・プラットフォーム」
「今、この瞬間も地方の職人企業の経営が困難になったり倒産したりしている現実がある。海外で勝てる企業を1社でも多く、最短ルートで作っていく。海外で評価されているということを、早く実感してもらう。そのために、いかに有効にデジタルの力を駆使できるかが重要だ」(五十嵐勇代表)と語る。
高い品質を持ちながらも、生活様式に合わないという理由で、海外で売れにくい日本の名品は多いという。同社は日本の名品を海外の生活様式に合うようにプロデュースして販売する。
サイト上では、全ての商品に3分以内のPR動画を掲載している。動画で製造工程の様子を見せたり、職人自ら商品の魅力を語ったりしている。
職人が製品を作り、展示会に出展してから販売しようとすると時間がかかるが、動画をきっかけに『欲しい』と思ってもらえれば、職人は在庫を抱えずに受注生産できる。
「日本の名品が海外で適正に評価され、『職人』の地位が向上し、将来的に子どもの『なりたい職業ランキング』に入ればうれしい」(同)と展望を話す。
同社は3期目となる2025年8月期に、年商1億円まで持っていきたいとしている。