ソフトバンクは12月4日、軽くて曲がる次世代太陽電池を開発するPXPに約10億円を出資し、同社の株式の約29.9%を取得したことを発表した。
PXPが開発を進める次世代太陽電池は、ペロブスカイト太陽電池とカルコパイライト太陽電池を組み合わせた構造となっており、従来の太陽電池と比較して1.5倍以上のエネルギー変換効率(理論値:約42%)を実現する。分光感度が異なる複数の太陽電池を重ねて用いることで、幅広い波長の光を無駄なく電気に変換している。
また、従来の太陽電池と比較して約10分の1の重量の軽くて曲がるフレキシブルな形状を実現。加えて、衝撃や振動に強い高い耐久性を備えており、用途に応じてさまざまな場所に設置することが可能で、設置にかかるコストを安く抑えることも期待される。
ソフトバンクは、次世代社会インフラの構築に向けて、将来必要になるデータセンターや計算基盤環境の整備だけではなく、データセンターの運用に必要な再生可能エネルギーの調達を進めている。将来の電力需要を見据え、PXPの次世代太陽電池を用いてソフトバンクのデータセンターをグリーンエネルギーで運用するなど、さまざまな用途での活用を目指す。