実店舗でよく利用する決済手段は「PayPay」が1位【SBペイメントサービス「実店舗でのキャッシュレス決済調査」】

ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービスはこのほど、実店舗におけるキャッシュレス決済、および現金払いの利用実態に関するアンケート調査を実施し、結果を公開した。実店舗でよく利用する決済手段は男女ともに「PayPay」が1位、キャッシュレス決済のみ利用する場所の1位は「コンビニエンスストア」などの結果となった。

SBペイメントサービスは、1年以内に実店舗にてキャッシュレス決済を利用した10～80代の男女2105人を対象に、実店舗でのキャッシュレス決済に関する調査を実施した。調査期間は、2024年9月13日～20日。

実店舗でよく利用する決済手段について尋ねた問い（複数回答）では、男女ともに1位は「PayPay」（男性：52.9％、女性：50.3％）だった。2位は僅差で「クレジットカード決済」（男性：50.5％、女性：48.9％）、3位は男性が「楽天ペイ」（30.7％）、女性が「WAON」（19.1％）という結果となった。

さらに実店舗でもっとも利用する決済手段について尋ねたところ、男性は1位が「PayPay」（27.8％）、2位が「クレジットカード決済」（25.7％）、女性は1位が「クレジットカード決済」（30.0％）、2位が「PayPay」（26.8％）と男女で分かれる結果となった。3位は男女ともに「楽天ペイ」（男性：13.9％、女性：9.3％）、4位は「d払い」（男性：7.1％、女性8.2％）となり、QRコード決済に根強い人気があることがわかった。

実店舗で、支払い金額ごとにどの決済手段を利用するかをたずねた問い（複数回答）では、5000円以内の支払いでは「現金」と「QRコード決済」の利用率が高く、5000円を超える支払いでは「クレジットカード決済」の利用率がもっとも高い結果になった。支払い金額が上がるにつれて「クレジットカード決済」以外の決済手段の利用率が下がっていくものの、どの金額帯でも一定のキャッシュレス決済ニーズがあることから、事業者は自店舗の客単価に合わせて最適なキャッシュレス決済を導入することが重要だとの見解を示した。

実店舗で、現金を利用せずキャッシュレス決済のみを利用する場所をたずねた問い（複数回答）では、1位は「コンビニエンスストア」（43.6％）、2位は「スーパーマーケット・ドラッグストア」（40.0％）、3位は同率で「ガソリンスタンド」「家電量販店」（28.6％）となった。小売店で消費財を購入する際にキャッシュレス決済が選ばれる傾向にあることがわかる結果となった。

実店舗で、キャッシュレス決済が利用できず困ったことがある場所をたずねた問い（複数回答）では、1位は「病院・クリニック」（20.9％）、2位は「飲食店」（16.2％）、3位は「自動販売機」（11.4％）という結果となった。

地域別で見ると、他の地域と比べ、中国・四国・九州地方でキャッシュレス決済が利用できず困った場所が多いことがわかった。全国の個人経営や小規模の病院・クリニック、飲食店や、自動販売機、また、中国・四国・九州地方など地域によってはまだまだキャッシュレス化が進んでいないことが想定できる結果となった。

実店舗で、キャッシュレス決済に対応していないことが原因で支払いをやめた経験があるかをたずねたところ、「何度もある」（11.4％）と「数回程度ある」（31.8％）と回答した人の合計が43.2％に上った。支払いをやめた経験がある人は、10～30代でそれぞれ過半数を超えており、特に20代で59.5％ともっともキャッシュレス決済ニーズが高いことが分かりました。この結果から、実店舗においてもキャッシュレス決済への対応が購入の判断に直結しており、特に若年層向けの店ではキャッシュレス決済の導入が重要だと分析した。

外出する際に現金を持ち歩くかたずねたところ、「常に持ち歩いている」人が63.2％いる一方で、「緊急用の現金のみ持ち歩いている」（6.8％）、「予定や行き先によって持ち歩かないこともある」（23.5％）、「まったく持ち歩かない」（4.3％）と回答した人の合計は34.6％で、積極的には現金を持ち歩かない人も一定数いることがわかった。