レバテック社長・髙橋悠人が語る「ITフリーランスの活用で『日本を、IT先進国に。』」

世界で戦えるIT人材をどう育成するか─。人手不足が産業界の大きな課題になっていますが、その中でも特に深刻なのがIT人材です。デジタルトランスフォーメーション(DX)が叫ばれていますが、本気でDXに取り込めるかどうかはトップの本気次第と言えるでしょう。

 そして重要なことは、たとえトップが本気で挑んだとしても、それが実現できるかどうかです。特に大企業は組織が多層化されており、意思決定が遅くなります。

 しかも、既に大手システム会社に依頼して既存の基幹システムを構築しているケースが多く、なかなかその殻を破ることは容易ではありません。

 そうした状況の中で、既存の組織に所属しないITフリーランスが注目を集めています。自らの技量に人生をかけ、高度な技術を保有するフリーランス。フリーランスの案件希望者は年々増加しており、当社のサービスには、業界トップクラスの50万人以上のIT人材が登録しています。

 DXを実現しようとしても、どのような人材要件を設定して探せばいいのかわからない。自社の条件に合った人材を探すだけの手間暇をかける時間がない。そういった困り事に対して、その企業にマッチした人材を紹介することが可能です。

 ここで強調したいのは、ITフリーランス活用による効果が、プロジェクト単位の人材不足解消のみに留まっていないという点です。

 例えば、ある大手保険会社様は自社のデジタル戦略部の業務の一部を内製化するという経営課題を持っていました。しかし、全ての要員を自社の社員で賄うことが難しい。スピード感が求められる仮説検証では数カ月以内に6~7人のデザイナー・エンジニアが必要になっていたのです。

 そこで当社がフリーランスのデザイナー・エンジニアを紹介しました。すると、そのIT人材がコアメンバーとして活躍し、自社で新しいアイデアや技術の実現可能性を検証することができるように。つまり、自社のIT部隊ができたのです。

 かつてフリーランスと言えば、どこか前向きなイメージを持たれない存在でした。しかし今は違います。自社の慣習にとらわれず、最先端の技術を身につけた専門性の高い貴重な戦力なのです。今の時代は、こういった自社では持ちえない知識やノウハウを彼らから学ぶことができるようになっているのです。

 当社の登録者には、40代で年収約3000万円を稼ぐ方もいらっしゃいます。当社では、企業のニーズに合わせて、ITを活用した経営課題の解決策を提案できる人材のご紹介も可能です。

 今は大企業でもCTOといったデジタル領域を専門とする幹部職が設けられるようになりました。企業のDXを担い、生産性を高めたり、事業を拡大させるために組織をまたぐ権限を持つ人材が求められているのです。そのときに様々な企業で様々な経験をしたフリーランスのIT人材は貴重な戦力になります。

 社内システムや営業部門のシステムなど、外部のシステム会社などに外注する習慣に慣れてしまってはいないでしょうか。世界を眺めると、外注はもはや当たり前ではありません。むしろ、内製化する傾向にあります。そして、そのチャンスはどんな企業にもあるのです。

「日本を、IT先進国に。」─。我々はこのビジョンの実現を目指し、今後もITフリーランスの可能性を求め続けます。

朝日利彰 エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ社長「NTT西日本の完全子会社が手掛ける電子書籍ストア事業の意義」