オリックスと関西電力は共同で、和歌山県紀の川市で建設を進めてきた両社初となる蓄電所「紀の川蓄電所」の商業運転を12月1日より開始することを発表した。
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギー(再エネ)の主力電源化が進められている。そうした再エネ電源のうち、太陽光発電や風力発電は天候や時間帯による発電量の変動が大きいことから、電力需給を調整する役割を担う蓄電所の導入が進んでいる。
大型蓄電池を電力系統に直接接続する蓄電所は、電力の余剰時には充電を、不足時には放電を行うことで、電力需要に応じて機動的な供給力の調整を行うことを可能とする。オリックスは、2022年に蓄電所事業に参入。市有地の有効活用を検討する自治体や、遊休地を保有する企業などと連携しながら、全国で蓄電所の開発を推進しているという。
そして同社は、和歌山県紀の川市に約8000m2の敷地面積を持つ紀の川蓄電所を建設。同蓄電所は、敷地内にリチウムイオン蓄電池コンテナが64台設置されており、定格出力は48MW、定格容量は113MWhで、現在稼働している国内の蓄電所の中でも最大級の規模を有するという。