ispaceは、月着陸船(ランダー)「RESILIENCE」を米フロリダ州に輸送し、打上げに向けた最終準備を開始したと11月27日に発表。打上げ予定時期を「最速2025年1月」に変更した。
同社がMission 2 ”SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON”(ミッション2)で打上げる予定のRESILIENCEランダーは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターで各種地上試験をクリアした後、専用コンテナに格納。民間の航空貨物輸送機で、打上げ場のある米フロリダ州へ輸送した。ランダーには「TENACIOUS」(テネシアス)と名付けられた月面探査車をはじめ、商業ペイロードも搭載。これまで最速2024年12月打ち上げ予定としていたが、1カ月程度ずれ込むかたちだ。
ispaceは日米欧の3法人で活動しており、各地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてきたという。最速2025年1月に打上げ予定のミッション2は日本法人が主導し、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を進める予定。さらに2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6も予定している。
ispace CEO & Founder 袴田武史氏のコメント
ミッション2に挑むRESILIENCEランダーは、ミッション1で得たデータやノウハウが反映された「HAKUTO-R」プログラムの集大成となります。このたび、射場がある米国フロリダ州への輸送が無事完了し、まずは安堵しています。ランダーにはお客様からお預かりしているペイロードが搭載されているのはもちろんのこと、多くのステークホルダーの皆様の期待もお預かりしています。様々な想いを乗せたランダーが、無事打ち上げの日を迎えるまで、引き続き最終調整を進めてまいります。