ソニーセミコンダクタソリューションズとNECは11月26日、「簡単導入」と「安全・安心」を実現する顔認証ソリューションを共同開発することを目的とした戦略的協業を開始すると発表した。
両社は2022年より物流領域に向けた協業を進め、ソニーセミコンダクタソリューションズの画像処理技術とNECの物流・製造向けの各種ソリューションを組み合わせた課題解決などに取り組んできた。今回のパートナーシップは、そうした協業関係を強化し、新たな取り組みとして両社の最先端技術を組み合わせる形で、これまで難しいとされていた逆光などの環境下においても高い精度を維持し、かつプライバシーに配慮した顔認証ソリューションの開発を目指すという。また、システムの設置や運用の効率化による入退管理・セキュリティ用途を軸にオフィスや物流から、リテールやモビリティなどの領域まで、幅広い業種やシーンでの活用を目指して、2025年度中の販売を目標とした開発を進めていくとしている。
具体的には、AIカメラ向けにソニーセミコンダクタソリューションズの「AITRIOS」プラットフォームをベースに、エッジAIセンシング技術を搭載。NECが新たに開発した、光環境の変化に強いAIモデルと連携することで、シーンに応じて画質をリアルタイムに最適化し、小型カメラ内で顔の特徴量抽出を行うことで、逆光などさまざまな光環境下でも、現場におけるカメラごとの設定調整や運用の手間を簡易化し、低コストかつ高い精度の顔認証ソリューションの実現を目指すとしている。