三菱電機は、プラスチックをケミカルリサイクルするときに使われるマイクロ波加熱を、効率的に制御する技術を開発したと11月21日に発表。約3分の1まで加熱時間を短縮し、効率よく再生原料を取り出せるようになったという。パシフィコ横浜で開催される「マイクロウェーブ展2024」(MWE2024、会期:11月27日~29日)で詳細を出展する。
プラスチックのケミカルリサイクルするときの手法のひとつであるマイクロ波加熱では、直接プラスチックにマイクロ波を当てるため、外部加熱方式(後述)に比べて加熱効率が良くなるものの、加熱炉内で生じる反射波が干渉することにより、照射されるマイクロ波が均一ではなく、加熱ムラが発生するという課題があった。
三菱電機が今回開発した制御技術は、金属で囲まれた狭い空間でマイクロ波の強さと広がりを調整することで、特定領域へのマイクロ波の集中照射と、その領域内での均一加熱を可能にするというもの。これにより、加熱ムラがなくなり、外部加熱方式や従来のマイクロ波加熱に比べて約3分の1の加熱時間で、効率的に再生原料を取り出せるようになるという。