「75%強が表示速度の重要性を認識」「顧客体験の向上が最多理由」【Reproが「Webサイトの表示速度改善」を調査】

マーケティングソリューションの提供によりWebとアプリの収益最大化を支援するReproはこのほど、Webサイト運営・管理者を対象とした「Webサイトの表示速度改善についての実態調査」を実施し、その結果と分析のレポートを発表した。SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識していることなどがわかった。

Reproは、”テクノロジーの力”と”人の力”をかけ合わせ、人とサービスの間に存在する課題を解決するマーケティングソリューションカンパニー。CE(カスタマーエンゲージメント)プラットフォーム「Repro」、タグを入れるだけで自動的にWebサイトの表示速度を高速化する「Repro Booster」を展開している。

このほど、9月25~26日に消費者向け(to C)Webサイトの管理・運営者を対象(有効回答者数は309名)に実施した「Webサイトの表示速度改善についての実態調査」についてのレポートを公開した。

過去5年間でWebサイト運用を取り巻く環境は大きく変化し、コロナ禍を契機にECサイトの重要性は高まり、生成AIの登場はデジタル広告、Webサイト運用のあり方を一変させつつある。こうした激しい変化のなかで、各企業が「Webサイトの表示速度改善」の重要性を再認識し始めているとし、このレポートでは、表示速度改善に対する認識や取り組みの実態を紹介するとともに、特にSEO対策との関係に迫るデータをピックアップし、分析、考察している。

Webサイトの表示速度の重要性に対する認識をたずねたところ、「強く認識している」(30.7%)、「ある程度認識している」(46.6%)と答えた人の合計は75%以上を占めた。

【あなたご自身はWebサイトの表示速度の重要性についてどのように認識していますか?】

担当サイトのSEO施策への取り組みをたずねた問いとのクロス集計の結果、SEO施策に積極的に取り組んでいるWebサイトは、担当者のおよそ97%が表示速度の重要性を認識していることもわかった。

【「担当サイトのSEO施策への取組状況を教えてください」「あなたご自身はWebサイトの表示速度の重要性についてどのように認識していますか?」のクロス集計】

【「SEOはご自身の担当領域ですか?」「あなたご自身はWebサイトの表示速度の重要性についてどのように認識していますか?」のクロス集計】

さらに、SEOを担当領域としている回答者の約85%が、表示速度の重要性を認識しているという結果も出ており、表示速度の重要性に対する認識に、Googleが実施した「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」のランキングシグナル導入が大きな影響を及ぼしたことがうかがえる結果となったと考察している。

表示速度改善への取り組み経験をたずねたところ、過去に取り組んだことがある」が13.6%、「現在取り組んでいる」が29.4%、「今後取り組もうと考えている」が28.2%となり、7割以上が表示速度改善に関心を持っていることがわかる結果となった。

【担当サイトの表示速度の改善の経験について教えてください】

表示速度への取り組みの経験をたずねた問いで、表示速度改善に関心を持っていた人に対し、「表示速度の改善に取り組んだ・取り組む目的についてたずねた問い(複数回答)では、「顧客体験の向上」が54.5%ともっとも多く、「リピート率の改善」(48.2%)、「Webサイト経由の売上向上」(41.8%)が続いた。

【表示速度の改善に取り組んだ・取り組む目的】

SEO担当者(SEOを担当領域とする回答者)に限定して表示速度の重要性の認識についてたずねたところ、非常に興味深い結果が出たとし、重要性を認識している理由として、「SEO」との関係性よりも「顧客体験」「リピート率」との関係性を挙げる人が多いことを挙げた。顧客体験がSEOにとって重要であることを前提として、より広い視野でWebサイトの表示速度に向き合っていることがわかる結果であるとの見解を示した。

【Webサイトの表示速度を重要だと認識されている理由についてすべて教えてください】

そもそも、表示速度とSEOの関係性が急速に注目され始めたのは、Core Web Vitalsがランキングシグナルに採用されてからのことだとし、Core Web Vitalsはユーザー体験を定量化した指標であり、「表示速度の改善=検索順位の上昇」という短絡的な思考ではなく、本来の意味を正しく理解している人が多い証拠かもしれないと推察している。

SEO担当者の表示速度改善への取り組み経験を調査すると、「過去に取り組んだことがある」が22.6%、「現在取り組んでいる」が40.6%と、改善に取り組んだことがある人は6割以上だった。

【「SEOはご自身の担当領域ですか?」「担当サイトの表示速度の改善の経験について教えてください」のクロス集計】

さらに、SEO担当者のうち「表示速度をモニタリングしておりKPIとしても設定している」と回答したのは46.5%、「モニタリングしているがKPIとしては設定していない」が27.1%となった。SEO担当者以外と比べると、これらの割合が明らかに大きく、SEO担当者が表示速度改善の推進役になりつつある様子がうかがえるとしいてる。

【「SEOはご自身のご担領域ですか?」「担当するWebサイトの表示速度をモニタリングしていますか?」のクロス集計】

Googleの検索順位に影響するユーザー体験を測る指標であり、Webサイトの表示速度も影響を与えている「Core Web Vitals」について、SEO担当者に理解しているかをたずねたところ、、「完全に理解しており構成要素の説明ができる」と回答した人は27.7%と、全体の約4分の1に留まる結果となった。表示速度の重要性を強く認識しているはずのSEO担当者でも、7割以上がCore Web Vitalsについて、説明できるほどには理解できておらず、重要性の認識とそれに対する知識の乖離が発生していると言えそうだとの見解を示した。

【「SEOはご自身の担当領域ですか?」「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)についてご存知ですか?」のクロス集計】

この調査結果の詳細は、ReproのWebサイトにて公開されている