日本電信電話(以下、NTT)とTBSテレビ(以下、TBS)は11月20日、資本業務提携に基づく共同事業の一環で、映像プロダクションの効率化と高度化に向けて、制作拠点と撮影現場をIOWN APN(All-Photonics Network)で接続するリモートプロダクション環境の実現に成功したことを発表した。

  • APNによる接続のイメージ

    APNによる接続のイメージ

実証の背景

映像制作においては、撮影現場と制作拠点をネットワークで接続するリモートプロダクションなど、映像プロダクションDX(デジタルトランスフォーメーション)が求められる。中継車で機器を現地に用意し多くのスタッフを派遣する従来の制作では、業務効率化や人材不足といった課題への対応が難しい。

また、従来の小容量のネットワークでは、撮影場所から映像制作を実施するリモート制作拠点に向けて複数のカメラ映像を大容量で同時に伝送できない。遅延の大きいネットワークでは映像制作を行う拠点から遠く離れた撮影場所に向けて、カメラの制御信号(タリーなど)やインカムの音声情報を高品質かつリアルタイムに送れず、撮影者と制作者の意思疎通が困難とされていた。

さらには、従来のゆらぎの多いネットワークでは安定した通信環境を維持できないため、スイッチャーやモニター、カメラなどがそれぞれ離れた場所に設置されていると、正常にPTP(Precision Time Protocol)などの時刻同期をとれず、映像伝送を維持できない。

取り組みの概要

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