マイナビは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する2024年度「大学発スタートアップにおける経営人材確保支援事業(Management Personnel Matching program:MPM)」の実施事業者として採択されたことを発表した。
大学発スタートアップは、大学に潜在する研究成果を掘り起こし、新市場の創出を目指す「イノベーションの担い手」として期待されているものの、日本の大学のスタートアップ設立数は諸外国と比べて少ないとされており、その数を増やそうとしても、技術的に筋の良いシーズであっても研究者の事業化への意識が低かったり、研究者に代わって実際に事業化を推進したり、事業を継続的に運営する経営人材が不足しているという課題が指摘されている。
MPMは、自らが起業またはスタートアップの経営者として参画することを志向する人材(経営人材)を発掘し、大学などの技術シーズ・大学発スタートアップとのマッチングなどを実施することで、大学発スタートアップの経営人材獲得ルートを多様化し、その創出・成長を目指そうという取り組みで、マイナビでは、全国に約800ある大学との接点を持つ強みを活用していくことで、経営人材の裾野の拡大を図っていくのと同時に、博士課程人材や博士研究員(ポスドク)の新たなキャリアの提示を目指すとしている。
具体的には、博士課程を中心とした人材に対して、インキュベートプログラムなどのアントレプレナーシップ教育(起業・経営者教育)の機会を提供することで、研究の事業化促進を目指すとしているほか、同社が提供するプロ人材活用プラットフォーム「スキイキ」を活用する形での、CxO(経営幹部)経験者やMBAホルダーと研究シーズをマッチングさせるイベントの開催ならびに、相互理解を図りながらの入職までの伴走支援の実施などを行っていくとしている。
なお、同社では、博士課程や博士研究員が、研究者としてのキャリアだけでなく、自らの専門知識とイノベーション力を最大限に活用できる新たな選択肢を提供することを目指した知識と実践の融合による次世代のリーダー育成を支援していくことで、地域社会や産業界の発展にもつなげていきたいとしている。
すでにオンライン形式で博士課程(前期・後期)に向けたキャリア探索セミナー「博士の力が活きるキャリアの探索」が開催されており、次回は12月23日に開催される予定のほか、博士課程に加え、社会人博士、ポスドクを対象とした約2か月(開催日程は4日間)で、実際にGAPファンド採択(資金調達)を目指すところまでを専門人材がメンタリング伴走支援を行うインキュベートプログラムも開催されており、1月25日に大阪、1月26日に名古屋でそれぞれ開催される予定となっている(1月25日はオンライン版も開催予定)。