リテールテックのNEL、6.5億円を資金調達 売上成長205%、2事業でOMO領域をけん引

リテールテックカンパニーのNELはこのほど、三井住友海上キャピタル、三菱UFJキャピタルなど、国内の投資家計7社を引受先とした第三者割当増資により、合計6.5億のシリーズBラウンド資金調達を完了した。消費者がより欲しい商品に出会え、企業はより商品が売れ、ニーズのある商品を開発できる世界を目指す。

【<画像5点>投資家からのNELの評価】

NELは、オンラインとオフラインのデータ融合を行うリテールテックカンパニー。自社ECや会員アプリなどデジタル上での体験から、店内行動の把握やデジタルサイネージなど店舗上での体験を一気通貫でサポートする。

「産業革命の中心を、ここに」のパーパスに基づき、産業革命を起こすマストハブカンパニーとなることを使命に掲げ、ブランドの「店頭売り上げを上げるプロモーション支援を行うマーケティングソリューション事業、ブランドと顧客を”推し”でつなげるプラットフォーム「osina」によるプラットフォーム事業の2本の事業を柱に、OMO領域のけん引を目指す。

オンライン化が進んでいると言われる日本において、リテール領域における店舗購入率はいまだ約90%となっている。一方、マーケティング活動は、テレビCMや新聞・雑誌広告などのオフラインから、デジタルに少しずつ移行しつつあるとし、NELはオンライン・オフラインの垣根を越え、新たな仕組みとソリューションを生みだしている。

市場の動きの中でNELは、事業全体売上の成長率が昨対比205%、注力事業の1つであるプラットフォーム「osina」は、サービス開始1年2カ月で昨対比1000%と大きく事業成長を遂げた。

このほど、SMBCベンチャーキャピタル、オリックス・キャピタル、ベクトルなど国内の投資家計7社を引受先とした第三者割当増資により、合計6.5億のシリーズBラウンド資金調達を完了した。これにより、創業からの累計資金調達額は約7.5億円となった。

NELは、今回の資金調達を経て、消費者がより欲しい商品に出会うことができ、企業はより商品が売れ、ニーズのある商品を開発できる世界の実現を目指すとしている。

今後については、経済全体の停滞により産業の成長は鈍化し、新たな消費創造が難しくなっている現状において、自社の事業により、情報・もの・人をつなげ、消費と収入の流動性を高めることで、高度経済成長を支えたリテール業界をアップデートするとの考えを示した。

今回の資金調達にあたり、NEL 代表者取締役社長 西田陸氏は、「本資金調達は、お取引会社様、パートナー会社様、ユーザー様のおかげで実現することが叶いました。情報・もの・人をつなげ、消費と収入の流動性を高めることで、歴史ある小売産業をUpdateし、日本経済の停滞を打破いたします。これは、NEL社だけでは達成できません。小売産業に関わる全ての人が主役です。産業革命の中心はあなたです。ともに、産業革命を次々と起こしましょう」とコメントした。

▲NEL 西田陸社長

150兆円市場へ挑むリテールテックカンパニーとして、クラウドやプラットフォームを提供し、国内リテール業界の売上全体を伸ばし、日本経済への貢献を図る。