HORIBAグループで水・液体計測事業を担う堀場アドバンスドテクノは11月19日、新製品となる独立設置型の薬液モニタリングシステム「CS-1000」を同日より発売することを発表した。
リアルタイムかつ高精度での薬液モニタリングを実現する新製品
半導体の微細化が進むのに伴って、その製造プロセスで用いられる薬液は、多成分で構成されるものや微量な成分を含むものなどへ多様化するとともに、複数の項目にわたる厳格な品質管理が必要とされる。なかでもppmレベルの微量成分については、前処理を必要とするうえ秒単位での連続的なデータ測定も困難であることから、半導体デバイスメーカーにとって大きな課題となっている。
堀場アドバンスドテクノは、半導体製造プロセスで用いられる薬液の濃度をリアルタイムで測定する薬液モニタリングシステムとして「CSシリーズ」を1995年より提供してきたとのこと。現場のニーズに応えながら、およそ30年にわたって製品提供を続けてきた。そして同社は今般、最先端半導体の製造技術を支えることを目指して同シリーズの機能を強化し、半導体製造現場に独立して設置できるオールインワンモデルの新製品を開発したとする。
CS-1000が誇る最大の特徴は、やはり多成分薬液の連続モニタリング性能。吸光度・導電率・pHデータを複合的に分析する独自アルゴリズムを確立したことで、薬液分離や試薬添加などの前処理を必要とせず、多成分薬液中のppmレベルの微量成分を検出するとともに、最大8成分の濃度、導電率、pHという主要3項目を最短6秒の更新周期で同時測定可能だという。