セブン&アイがMBOを検討 カナダ企業へ苦渋の対抗策

デスク「セブン&アイ・ホールディングス(井阪隆一社長)が、MBO(経営陣による買収)による株式非公開化を検討しているね」

記者「はい。創業家が関係する資産管理会社から買収提案を受けたもので、セブンの特別委員会が検討に入りました。11月13日時点でのセブンの時価総額は約6・4兆円。実現すれば、それ以上の買収金額となり、国内企業で過去最大のMBOになります」

デスク「セブンはカナダ企業から買収提案を受けているが、その対抗策を考えたということだね」

記者「そう考えるのが妥当だと思います。セブンはカナダ企業から約7兆円で買収提案を受けていて、株式を非公開化することで、カナダ企業の買収を阻止するのが目的だとみられます。セブンはすでにコンビニに経営資源を集中する構造改革案を打ち出していますが、市場からはあまり好感されていません。このままではカナダ企業の提案を跳ね返すだけの材料に乏しく、苦渋の対抗策を打ち出したのだと思います」

第一生命経済研究所 首席エコノミスト・熊野英生の見方「石破茂首相の経済政策」