齊藤昇・BIPROGY社長「いろいろなパートナーの力を組み合わせ、ビジネスエコシステムで社会課題の解決を!」

「お客様にとって最適なものは何なのかを組み合わせてご提供する。こうした習慣がついていることが当社の強み」―─。DX(デジタルトランスフォーメーション)やAI(人工知能)の需要が高まり、企業のIT投資が活発になっている。こうした中、4月からBIPROGY(旧日本ユニシス)の新社長に就任した齊藤氏は「社会課題を解決し、グローバルに展開していける会社になりたい」と意気込む。

まずは新たな3カ年の経営方針の実行を

 ─ 2022年4月に日本ユニシスからBIPROGY(ビプロジー)へ社名を変更したわけですが、改めて、この狙いを説明してもらえますか。

 齊藤 社名の「BIPROGY」というのは、光が屈折・反射した時に見える7色(Blue、Indigo、Purple、Red、Orange、Green、Yellow)の頭文字を使った造語です。

 様々なビジネスパートナーや多種多様な人々がもつ光彩を掛け合わせ、混とんとした社会の中で新たな道を照らし出すこと。そして、光彩が状況に応じて変化するように、社会や環境変化に応じて提供する価値を変えていくことを意味しています。

 コロナ禍を経て、いろいろ混とんとした社会になり、未来に向けて、われわれも変わっていかなくてはならない。従来の企業から、社会課題を解決していくような、そして、もう少しグローバルに展開していけるような会社になりたい。そういう意味が込められています。

 ─ 虹の7色ですかね。

 齊藤 よく皆さんから言われますが、虹というより多様性を表したものですね。いろいろな企業、ステークホルダーも含めて、いろいろな人々の力を合わせて、ビジネスエコシステムで社会課題を解決していくということを言っています。

 まずは、われわれが商号を変えた思いをお客様やパートナーにきちんと説明して、共感を得てもらうことが大事なことで、それによってこの名前が浸透していくと思うんですね。

 あとは東京ディズニーランド・エレクトリカルパレードのスポンサーをしており、パレードの最後には当社のロゴを冠したフロートが登場します。学生さんや若い人には、そういったところから、当社の存在を知ってもらえればいいなと思います。

 ─ さて、今年4月の社長就任から半年が経ったわけですが、改めて、社長就任の抱負を聞かせてもらえますか。

 齊藤 やはり、これだけ変化の激しい時代にあって、コロナのこともありますし、AI(人工知能)の普及やDX(デジタルトランスフォーメーション)と言われる時代にきちんとアジャストするような会社になろうということで、この4月に新たな「経営方針(2024‐2026)」を発表しました。

 まずはこの経営方針をきちんと実行していくことがわたしの役割だと思っていまして、この半年間はこの経営方針を社員にしっかりと理解してもらい、進むべき道を提示していきたいということでやってきました。

 この経営方針は、前社長の平岡昭良(現顧問)の時代に、わたしもCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)として一緒に戦略を考えてきましたから、今はこれをしっかり実行していこうと考えています。

続きは本誌で