Microsoftは10月29日(現地時間)、「What's New in Excel (October 2024)」においてExcelの新機能についてアナウンスした。2024年10月のアップデートとしては、集計に便利なGROUPBY関数とPIVOTBY関数が利用できるようになったことに加えて、Windows版Excelにフォーカスセル(Focus Cell)をはじめとする便利な機能が追加されたことが取り上げられている。

2024年9月のアップデート内容

主なアナウンス内容は次のとおり。

Excel for web, Windows、Mac

  • GROUPBY関数とPIVOTBY関数が利用可能になった

Excel for Windows

  • ワークシート内のアクティブセルを目立たせる「フォーカスセル」が利用可能になった(プレビュー機能)
  • カラーピッカーに選択した色が背景と十分にコントラストが合っているかどうかを示す機能が追加された
  • 新たに3つのPython用テンプレートが追加された
  • 「Draw and Hold」ジェスチャーが利用可能になった(プレビュー機能)

Excel for Mac および Excel for iOS

  • HandoffサポートによってAppleデバイスをシームレスに切り替えられるようになった

Excel for web

  • Copilot in Excelを使ってワンクリックでデータのクリーンアップができるようになった(プレビュー機能)

GROUPBY関数は、範囲内のデータを一定の基準でグループ化し、任意の数式を使用して集計できるというもの。グループ化する基準、集計する値、集計に使用する関数の3つの引数を指定するだけで使用できる。例えば売上データの表から、商品カテゴリーごとに売上金額の合計を出すといった処理を単一の関数で行える。同様の集計処理を行いたい場合、これまでは複数の関数を組み合わせて使用する必要があった。

  • GROUPBY関数の使用例 出典:Microsoft

    GROUPBY関数の使用例 出典:Microsoft

PIVOTBY関数はGROUPBY関数と同様のもので、こちらは列ごとにグループ化することもできる。

  • PIVOTBY関数の使用例 出典:Microsoft

    PIVOTBY関数の使用例 出典:Microsoft

Windows版に追加されたフォーカスセルは、アクティブセルの対応する行と列をハイライトを適用して目立たせるというもの。ハイライトに使用する色は任意に変更できる。

今回取り上げられている機能のうち、フォーカスセルとカラーピッカーのコントラストヒント、そしてHandoffによるデバイスの切り替えは、現時点ではまだプレビュー版とされており、リリース前に仕様が変更される可能性がある。そのため、これらのプレビュー機能は正式にサポートされるまで重要なワークブックで使用することは推奨されていない。