NECは10月31日、とちぎテレビおよび宇都宮餃子祭り実行委員会の協力により、11月2日に宇都宮城址公園で開催される「宇都宮餃子祭り2024」で実施するローカル5Gを活用したワイヤレスカメラによるリアルタイム映像配信において、複数種類のローカル5G端末と映像コーデック装置を使用したマルチベンダー環境下での実証を行うことを発表した。

  • 会場の様子(宇都宮餃子祭り2023)

    会場の様子(宇都宮餃子祭り2023)

実証実験の概要

ローカル5Gは、公衆網が圏外であるエリアや群衆により混雑する場所においても安定した通信が可能で、個別のニーズに応じて柔軟に専用の自営ネットワークを構築できる。昨今、ローカル5Gに対応した端末が市場に多数投入されてきたことで、利用者には、用途に適した機器の選定が難しいといった課題や、様々な機器を組み合わせて使用したいというニーズが高まっている。

今回の実証では、イベント会場(約100m×約150m)をローカル5Gネットワークエリア化し、ワイヤレスカメラに接続して映像データの圧縮を行う。また、ローカル5Gネットワークへ圧縮したデータを送信するローカル5G端末および映像コーデック装置を3種類(ネットワーク構成イメージ A,B,C参照)用意して、マルチベンダー環境を構築する。

イベントの当日は、会場内を移動する3台のカメラからローカル5Gを利用して伝送した映像をイベント公式サイトでLive配信するとともに、会場内に設置したモニターへ投影し、リアルタイム、かつ安定した映像伝送に支障がないかを検証する。

  • ネットワーク構成イメージ

    ネットワーク構成イメージ

今後の展望

NECは、今回の実証を通じて、顧客がローカル5G対応機器の特性や用途に応じて選定できる環境やニーズに合わせた柔軟なネットワークの提供を目指す構え。

また、今後もマルチベンダー環境の構築実績を積み上げ、ローカル5Gの用途をスポーツやイベント中継以外にも拡大するとともに、幅広い利用シーンに適した製品やサービスの拡充も行い、ローカル5Gの普及拡大に貢献していきたい考え。