NECソリューションイノベータは10月31日、物流2024年問題に対応すべく、配送計画/動態管理システム「ULTRAFIX」のバージョン8を提供開始したことを発表した。今回のバージョンより、パブリッククラウド型での提供も可能とするという。10月1日から提供開始しており、3年間で50セットの販売を目指す方針。
「ULTRAFIX」強化ポイント
今回のバージョン強化によって、積載率、配達指定時間、ルート表、荷姿や地域特性、緊急出荷などの配車計画作成に用いる情報に、ドライバーの残業や運転時間などの実績・予定を追加することで、働き方改革関連法および改善基準告示に準拠した効率的な配車計画を、自動で立案することが可能になったという。
自動立案した配車計画は手動で修正することができ、修正後の計画が規制を遵守しているかの確認も可能。これにより、配車担当者の負担を軽減しつつ、効率的な配車計画で輸送能力の低下防止につなげる。
また、予期せぬ渋滞などで労働時間の超過が予測される場合は、アラームを表示することで、配車担当者が規制を遵守した配車計画への見直しを迅速に図れるよう支援し、ドライバーにとって無理のない働きやすい勤務を可能とする。
加えて、輸送中の貨物の配送ステータス情報を社内向けと社外向けに分類し、社内の関係者のみでなく、荷主や共同配送事業者などの社外の関係者にも公開するという機能も兼ね備えている。荷主などが、到着予定時刻やステータスを確認することで、顧客の輸配送サービス向上に役立てられる。
さらにオプションで、左回り優先、左折入庫優先、大型規制や渋滞情報などを踏まえた配車の提示を行う高度エンジンを提供する。安全な運行を支援するとともに、さらなる総移動時間の削減が期待できるという。
なお、今回のバージョンより、柔軟なカスタマイズが可能なパブリッククラウド型での提供にも対応したことで、アプリの操作性はそのままに複数拠点への展開もスムーズに行えるようになっている。
NECソリューションイノベータは今後も、環境の変化に対応した先進的な輸配送管理システムの提供を通して、物流業界の課題解決に貢献していきたい構え。