ダッソー・システムズは、同社が提供する3D設計および製品開発アプリケーションの最新バージョン「SOLIDWORKS 2025」を発表。開発プロセス全体を担うユーザー向けの最上位パッケージ「SOLIDWORKS Ultimate」と共に、11月15日より一般提供を開始することを公表した。
これに際し同社は記者説明会を開催。SOLIDWORKSを取り巻く最新の状況を整理しながら、ユーザーから寄せられたニーズに基づいて追加された新機能について説明した。
30周年のSOLIDWORKS - その強みは“ニーズに応える新機能”
SOLIDWORKSは、1995年の発売以来およそ30年にわたって提供されている3D設計ツールで、これまで数多くのバージョンがリリースされ、多くの機能追加によって製品開発を包括的に支えるアプリケーションとして進化してきた。また2020年には、ダッソー・システムズが提供する「3DEXPERIENCEプラットフォーム」と連携可能な「3DEXPERIENCE Works」の提供を開始。クラウドの活用によって社内外の連携をより深く密にし、スムーズなコラボレーションを支援している。
さらに近年では、デスクトップ版のSOLIDWORKSを利用する顧客にもコラボレーションのメリットを届けるため、プラットフォーム上の機能を集約して「Cloud Services」としてのサービス提供を開始。3Dデータの共有やマークアップによるフィードバック、製品データ管理など、ワークフロー全体の効率化に貢献してきた。
加えて、ダッソー・システムズ SOLIDWORKS/3DEXPERIENCE Works 営業技術部の赤代政宏部長は、SOLIDWORKSの特徴として「顧客からの機能強化要望を多く反映し続けている」ことを挙げ、これまでの機能強化でも顧客から寄せられたニーズを反映したものが90%を超えるとする。その背景では、R&D製品定義担当者が世界各国の顧客が抱えるニーズをヒアリングしているとのことで、SOLIDWORKSのユーザーコミュニティなども活用しながら、さまざまな要望に応えているという。
新製品では200以上の新機能を追加し効率化に貢献
SOLIDWORKS 2025でも機能強化の方針は変わらず、ユーザーの声に基づく新機能の開発を行ってきたとのこと。その結果、SOLIDWORKS 2024から今回の新製品発表に至るまで200以上の機能が強化されたといい、年数回のアップデートによってそれらを反映しているとする。なお、今回追加された新機能の一部については、ダッソー・システムズ SOLIDWORKS/3DEXPERIENCE Works 営業技術部の遠藤尚人氏より説明された。
遠藤氏によれば、新機能には、作業の効率化・迅速化に貢献するものと、スムーズなコラボレーションを後押しするものがあるという。前者では、ワークの穴形状に面取りを施す際に、面取りの対象となるワーク内の箇所を一括選択できるようになったとのこと。さらに、大規模デザインレビューモードでのワークの干渉チェックが可能になったり、2D図面のスケッチ寸法をPMI(製品製造情報)に反映したりと、手間のかかる作業が効率化された。