インゲージは10月29日、顧客対応クラウド「Re:lation(リレーション)」において、新たなサービスとしてWebチャット「Re:Chat(リチャット)」をリリースした。EC事業者向けのWebチャット市場に本格参入し、メール・電話・LINEなど、10種類のサービスに対応してきた「Re:lation」だからこそ提供できる新たな価値を、競争力ある価格設定で展開する。
インゲージの提供する「Re:lation」は、複数の問い合わせ窓口を一元管理し、チームで共有できる顧客対応クラウド。メール、電話、チャット、LINEなど多様化するコミュニケーションサービスを1つの画面で扱えるため、顧客との接点が増え、複雑になった問い合わせを簡単に一元管理できる。2重返信や対応漏れを防止するステータス管理やWチェックが簡単にできる承認機能など、複数人での問い合わせ対応で生じがちなさまざまな課題を解決する機能を備えている。
このほど、新たにWebチャットの「Re:Chat」の提供を開始した。チャットとして必要なデザインのカスタマイズやシナリオボット、営業時間設定などの機能を搭載しており、「Re:lation」で開発してきた、顧客対応の効率化につながる多くの機能をチャットにも組み込むことで、従来のWebチャットを超えた高い機能性を実現。自動ボット対応によるコスト削減、オンライン接客による販売機会を最大化を実現できる。
自動ボット対応においては、契約内容の確認や発送時期の質問など、よくある問い合わせに対し、チャットボットが迅速に対応することで顧客の自己解決を支援し、問い合わせ数の削減を実現する。また、返品や交換対応の際に必要な注文番号や商品情報をチャットボットが事前に収集することで、オペレーターの負担を軽減し、効率的な顧客対応を可能する。
オンライン接客では、ECサイトにおいても対面接客のように気軽に相談できる環境を提供する。リアルタイムで対応可能なWeb接客窓口として、メールや電話離れの若者世代にも対応し、サイト離脱を防ぐ。顧客が興味を持ったタイミングで迅速に対応できるため、販売機会の拡大にも貢献する。
「Re:Chat」は、初期費用・月額費用ともに無料から利用が可能。初期コストを抑え、スモールスタートが可能なため、EC事業者のビジネス規模に合わせて導入できる。
既存市場の成功例や失敗例を綿密に分析し、最もコスト効率の良いモデルを構築しており、料金体系を「チャットのメッセージ通数」に絞り、300通までは0円、301~1万通までは8円/通、1万通超3万通までは4円/通など4段階になっている。
「お客様からの問い合わせ数が想定できず、無駄なコストになる可能性がある」「チャットを導入したいが、そこまでアクセス数がないためチャットにまで費用をかけたくない」という導入時の事業者の悩みを解消するため、月間300通以下なら永年無料で使える体系とした。また、リリースを記念し、通常は301通目から発生する8円/通の料金を2024年内は1万通まで無料とするキャンペーンも実施している。業界最安水準の価格設定を実現しつつ、顧客の期待を超える価値の提供を目指す。
急速に成長を続けるEC市場において、カスタマーサポートの自動化と効率化を図るWebチャットの需要は年々高まっている。しかし、既存の市場には、高機能な反面コスト負担が大きいサービスが多く、中小規模のEC事業者が導入を躊躇するケースが多いことが課題となっていた。
「定型的なお問い合わせの対応に多くのコストを費やしている」「チャットの途中で離脱されるなど、お客さまとのコミュニケーション不足によって機会損失が発生している」「昨日メール(または電話やLINE)した件なのですがというチャットが来て対応に困る」「チャットから次の一手が打てない」といった声が多く寄せされたことから、簡単に導入でき、豊富な機能を備えたチャットソリューションの提供に至ったとしている。
市場ニーズに応えるべく、柔軟性と価格競争力を活かし、安心して導入できるWebチャットの提供を目指す考えを示した。チャットの途中離脱をメールでフォローもできる。
今回の取り組みについて、インゲージ 開発ディレクター 舘林氏は、「『Re:lation』をご利用中のEC事業者様にインタビューを実施した結果、既存のWebチャットサービスでは、機能や価格の面でニーズを十分に満たせていないと感じました。こうした声を受け、真に求められるサービスを提供すべく、今回の『Re:Chat』開発に至りました。今後はAIによる自動化と販売促進機能の強化を進め、より効果的なソリューションを提供してまいります」と述べた。