北海道南富良野町とKDDIは10月30日、行政DX(デジタルトランスフォーメーション)を目的とした「包括連携に関する協定」を締結したことを発表した。両者はデジタル技術を活用した市民サービスの向上や情報格差の是正、地域活性化などを推進するために相互の連携強化を図る。
KDDIは今回の協定締結にあわせ、11月1日からデジタル技術に精通した専門人材1人を南富良野町に派遣する。今後は、行政手続きのデジタル化や自治体職員および教職員の働き方改革をはじめ南富良野町が抱える課題に対し、KDDIのデジタル技術に精通した専門人材が自ら行政の現場に入り、自治体職員とともに解決策を実践。これにより、南富良野町のDX推進を加速する。
南富良野町のDX取り組み
南富良野町は最上位計画である南富良野町第6次総合計画「地域の自然を活かし協働と共創で築くまち」に基いてまちづくりを進めている。デジタル技術が急速に発展する中で、同町においてもデジタルは社会課題の解決や新たな価値創造の鍵となっている。そこで、住民の利便性向上や業務効率化による人的資源の有効活用といった価値を生み出すため、2024年4月に「デジタル推進係」を新設した。
さらには、庁内の横の連携を図るため、庁舎内に「DX推進委員会」を設置。DX推進委員会でデジタル環境の充実化に向け検討し、10月からは職員間のコミュニケーション向上ツールのトライアルに取り組んでいる。デジタル人材の確保に加え、町民のデジタルリテラシー向上も不可欠であるとして、町民向けのスマホ教室などにも取り組んでいるとのことだ。
今後はKDDIのデジタル技術を活用した各種サービスを構築し、町の業務効率化を図るとともに、町民の多様なニーズに対応することを目指すとしている。