エイトレッドは10月30日、従業員1,000人以上の大企業の経営企画・経営管理・情報システム・DX推進担当者を対象に実施した、大企業のデータ活用に関する調査結果を公表した。データドリブン経営を行う大企業の9割以上が、「ワークフローシステム」の活用が効率的かつ効果的なデータ活用に「重要」と回答した。
このレポートは 2024年10月3日〜10月7日、データドリブン経営をしている大企業(従業員1,000人以上)の経営企画・経営管理・情報システム・DX推進担当者110人を対象に、インターネット上で実施された「大企業のデータ活用に関するレベル別調査」の結果に基づくもの。
勤務先でのデータ活用のレベルがどの段階に該当するか質問したところ、「レベル4:戦略的データ活用」が41.8%で最多。次いで「レベル3:組織的データ活用」が30.9%、「レベル5:統合的データ活用」が16.4%であった。
また、データ活用のために現在使用しているシステムについては、「グループウェア」が70.9%、「顧客関係管理(CRM)システム」が67.3%、「ビジネスインテリジェンス(BI)ツール」が60.9%、「ワークフローシステム」が54.5%、「財務・会計管理システム」が48.2%、「手作業やスプレッドシートによる管理」は33.6%となった。
前の質問で「ワークフローシステム」を使用していると回答した60人に対し、どのようなデータを管理・活用しているかを尋ねたところ、「経費精算のデータ」が70.0%、「顧客対応に関するデータ」が63.3%、「購買・発注のデータ」が61.7%、「申請・承認のプロセスに関するデータ」が61.7%という結果が得られた。
前の質問で「手作業やスプレッドシートによる管理」や「わからない/答えられない」以外の回答をした人に対し、今後のデータ活用を強化するためにシステムに求める機能や改善点を尋ねたところ、「リアルタイムのデータ分析機能」が57.1%、「データの一元管理と統合機能」が54.3%、「使いやすいユーザーインターフェース」が54.3%であった。
また、自由回答では「コストパフォーマンスの向上」、「他システムとの親和性と拡張性の向上」、「工数増とならないシステム」、「負荷が集中した際のスピード確保」などが挙げられ、システムの柔軟性や効率性に対するニーズも見られた。
「今後どの分野でデータ活用を強化したいと考えているか」を尋ねたところ、「業務プロセスの最適化」が66.4%、「リアルタイムデータ分析」が52.7%、「顧客分析とマーケティング」が45.5%という回答となった。
「ワークフローシステム」を使用している人に、ワークフローシステムを活用することで得られた主なメリットを尋ねると、「業務プロセスの効率化が図られた」が71.7%、「部門間でのデータ共有と協力が強化された」が48.3%、「データの一元管理が実現した」が41.7%であった。また、「ステータスに基づく進捗管理が容易になった」「稟議書決裁のスピードアップ」「自動化による業務効率化」といった具体的な改善効果も報告された。
さらに、「ワークフローシステムの活用は効率的かつ効果的なデータ活用において重要だと思うか」という問いには、「非常にそう思う」が32.7%、「ややそう思う」が60.0%で、合計92.7%が「重要」と回答した。
「データ活用において、社内システムのデータ連携が可能で、誰でも使いやすいワークフローシステムがあれば利用したいと思うか」という質問では、「非常にそう思う」が43.7%、「ややそう思う」が46.4%という結果となり、約9割が利便性と連携性を備えたワークフローシステムへの強い関心を示していた。
これらの結果から、データドリブン経営を実践している大企業の多くが戦略的・組織的データ活用に取り組んでいることが明らかになった。今後、データ活用をさらに推進するためには、柔軟なシステム連携が可能で、誰でも使いやすいワークフローシステムの導入・活用が重要な推進力になると、エイトレッドはみている。