Bleeping Computerは10月27日(米国時間)、「Windows 11 24H2: The hardware and software blocking the new update」において、数千人のユーザーに対し、Windows11バージョン24H2の配布が一時的に停止していると報じた。特定のハードウェアやソフトウェアとの互換性に問題が生じており、無理にアップグレードしようとするとブルースクリーンエラーなどの重大な問題が発生する可能性があるという。
影響を受けているプロダクトは次のとおり。
ASUSデバイスのブルースクリーン問題
ASUSのX415KAおよびX515KAモデルにおいてWindows11バージョン24H2にアップデートした場合、ブルースクリーンが発生する可能性がある。ASUSのサポートでもこの問題を確認しており、アップデートの配信が停止されている。ASUSがファームウェア更新をリリースするまでアップデートは保留となる。
Voicemeeterアプリのメモリ管理エラー
Voicemeeterを利用しているユーザーはアップデート後に「MEMORY MANAGEMENT」エラーのブルースクリーンが発生する恐れがある。この問題は、VoicemeeterドライバーとWindows11メモリーマネージャーとの間の非互換性に起因しており、VB-Audio Softwareによる修正が必要とされている。
内蔵カメラの不具合
Windows 11 24H2にアップデート後、一部の内蔵カメラが動作しなくなる不具合が報告されている。物体や顔認識機能を利用するアプリ(Windows Helloやサードパーティー製アプリなど)に影響が及んでおり、修正が完了するまでアップデートは保留されている。なお内蔵カメラはラップトップで広く使用されているため、影響を受けるデバイスの数は不明とされている。
Safe Exam Browserの問題
Safe Exam Browserバージョン3.7およびこれ以前のバージョンを使用している環境でWindows11バージョン24H2にアップデートした場合、同Webブラウザが動作しなくなる。
Easy Anti-Cheatのシステムクラッシュ問題
人気ゲームで必要とされるEasy Anti-Cheatを実行しているデバイスにおいて、システムがクラッシュする問題が発生している。IntelのAlder Lake+プロセッサとvProテクノロジーを搭載したデバイスで古いEasy Anti-Cheatドライバーを使用している場合、この現象が発生している。対策として、ゲームやドライバーの更新を確認することが推奨されている。
指紋センサーの無効化
一部のデバイスでシステムロック後に指紋認証が無効になる問題が発生している。 Windows Helloの指紋認証が失敗するため、PINまたは顔認証によるロック解除が必要となる。ファームウェアが更新されるまでアップデートは一時停止される。
壁紙カスタマイズアプリ
壁紙カスタマイズアプリを使用してるデバイスでWindows11バージョン24H2にアップデートした場合、壁紙の消失やアプリ内のエラーメッセージなどの問題が発生することが確認されている。対策として、壁紙アプリの更新が推奨されている。
Intel Smart Sound Technologyのブルースクリーン問題
Intel Smart Sound Technologyドライバーの一部バージョン(10.29.0.5152および10.30.0.5152)に互換性の問題があり、Windows11バージョン24H2のアップデート後にブルースクリーンが発生する可能性がある。同ドライバーのバージョンを10.30.00.5714または10.29.00.5714以降に更新することで、解決される。なおドライバーのアップデート後、Windows11のアップデートが利用可能になるまで最大48時間かかる場合がある。
アスファルト8(Airborne)の不具合
人気レーシングゲームであるアスファルト8をインストールしている環境でWindows11バージョン24H2にアップデートした場合、ゲームがフリーズする可能性がある。ゲームを再開するには、システムを再起動する必要がある。
これら影響を受けるデバイスを利用しているユーザーに対し、Windows11インストールアシスタントまたはメディア作成ツールを使用しての手動強制アップデートを行わないよう推奨している。