Microsoftは10月24日(現地時間)、Windows 11 バージョン23H2および22H2向けにオプションのプレビュー累積更新プログラム「KB5044380」をリリースした。このリリースでは、システムファイルチェックのための「sfc」コマンドが、常に破損ファイルをご検出してしまう不具合が修正された。KB5044380では、sfcの修正を含めて合計24件の変更や修正が行われている。
sfcコマンドの不具合とは
Windows 11 24H2では、リリース当初よりsfcコマンドに不具合が発生していた。sfcコマンドはWindows標準のシステムファイルチェッカーで、ドライブをスキャンして破損したファイルの有無を確認し、破損が見つかった場合に修復や別ファイルへの置き換えを実施できる。
24H2では、プロンプトから「sfc /scannow」コマンドでファイルシステムチェックを実行すると、破損ファイルが存在しなくても、破損したファイルが見つかって修正したというメッセージが表示されてしまう問題があった。何度コマンドを実行しても同じメッセージが表示される。これは事実上ファイルシステムチェッカーが機能しないことを意味している。
KB5044384ではこの不具合が解消されており、正常にファイルシステムチェックが行えるようになっている。
KB5044384のその他の修正内容
KB5044384では、sfcコマンドの修正のほかにも多くの新機能の追加や機能改善、既知の問題の修正が行われている。主な変更点としては、以下が挙げられる。
- Webからのサインインで画面がフリーズする問題が修正された
- Copilot キーの割り当てを変更し、任意のアプリを起動できるようになった
- ディスク クリーンアップ アプリで開放される推定ディスク容量が誤って表示される問題が修正された
- 特定のアプリからの通知をオフにできるようになった
- Wi-Fi パスワード ダイアログにWindows 11のビジュアル デザインが採用された
- スタートメニューの「すべてのアプリ」セクションが「すべて」という名前に変更された
その他の新機能や変更点に関する詳細はリリースノートにまとめられている。一部の機能は、準備ができた段階で一部のユーザーから段階的に展開されるため、更新プログラムをインストールしてもすぐに利用できない場合がある。
KB5044383はオプションの更新プログラムなので、利用したい場合はWindows Updateから手動でインストールを実行する必要がある。これは毎月第4週にリリースされるプレビューの累積更新プログラムの10月版であり、特に問題が発生しなければそのまま11月第2週の月次アップデートに含まれて正式リリースされることになる。