鹿児島県志布志市とKDDIは10月25日、行政のDX(デジタルトランスフォーメーション)を目的とした「包括連携に関する協定」を締結した。両者は協定を通じて、デジタル技術を活用した市民サービスの向上や情報格差の是正、地域活性化などを推進する。

今回の協定とあわせて、KDDIは11月1日からデジタル技術に精通した専門人材1人を志布志市に派遣する。今後は、行政手続きのデジタル化や、自治体職員および教職員の働き方改革など、志布志市の抱える課題に対しKDDIの専門人材が行政の現場に入り、自治体職員とともに解決策を実践する。

  • 協定の締結式

    協定の締結式

志布志市の取り組み

志布志市では「志布志市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を改訂し、加速する社会情勢の変遷に対して柔軟かつ機動的な対応を目指す。特に、地域課題の解決と魅力向上に向けては、老朽化した公共施設の保守点検や市の強みである農林水産業の振興などを進める。

今後はKDDIのデジタル技術を活用した各種サービスを構築し、市の業務効率化を図るとともに市民の多様なニーズに対応していくことを目指すとしている。

KDDIにおけるDXの取り組み

KDDIは各自治体と連携し、自治体におけるDXを推進することで、自治体職員や教職員の業務生産性の向上、および市民サービスの利便性の向上に取り組む。また、社内人材育成機関である「KDDI DX University」を2020年に設立し、DX人材の育成にも注力。

今回の取り組みをロールモデルとして今後も各自治体と連携し、自治体DXの実現に貢献する。また今後については、同社が事業成長や社会課題解決への貢献を目的として始動したビジネスプラットフォーム「WAKONX(ワコンクロス)」を通じて、国内のデジタル化の加速を推進する。