日立ヴァンタラは10月25日、AIソリューション「Hitachi iQ」の第2弾として、ビジネス規模に応じたデータ活用環境の構築を支援するため、学習および推論用途向けのモデルを提供開始した。
日立ヴァンタラは今回、推論と学習に対応するスケールアウト型ミッドレンジモデルと、推論向けのコンパクトなエントリーモデルを追加する。
ミッドレンジモデルは、初期投資を抑えながら事業規模に応じたスケールアウトが可能。NVIDIA GPUの数を用途に応じて増設でき、推論や大規模言語モデル(LLM)の学習に適している。オンプレミスでAI環境を構築することで、セキュリティを確保しながら機密データを活用できる。
一方、エントリーモデルは推論に特化した最小限構成でのAIを利用することが可能。両モデルとも、初期投資を抑えつつオンプレミス環境でAI運用を可能にし、企業データを活用して生成AIの精度向上とビジネス成長をサポートする。
また、AIのコンサルティングサービスとして海外で先行販売開始している「AI Discovery Service for Hitachi iQ」を、10月25日から日本市場向けに提供開始する。このサービスは、具体的な解決策をアジャイルに具現化するDXの上流工程において豊富な実績と知見をもつGlobalLogicと連携しながら提供するもの。顧客のAI導入を成功させるための価値の特定、ユースケースの定義、データの評価、戦略的ロードマップの作成を支援するとしている。
「Hitachi iQ」はAs a Service型で提供されており、設備投資を運用コストに転換することでコストの平準化や初期投資の削減、財務リスクの回避が可能。また、柔軟なスモールスタートや容量拡張ができ、迅速にインフラを確保できる。
さらに、日立ヴァンタラの豊富なノウハウによる安定した運用支援により、効率的な運用が実現する。加えて、日立の「業務特化型LLM構築・運用サービス」や「生成AI業務適用サービス」との連携により、データインフラからサービスまで一貫した業務改善をサポートするとしている。
価格は、Hitachi iQ(ミッドレンジモデル、エントリーモデル)、AI Discovery Service for Hitachi iQともに、個別見積もり。