Microsoftは0月22日(米国時間)、「Windows 11, version 24H2 improved update fundamentals - Windows IT Pro Blog」において、Windows11バージョン24H2から毎月の更新プログラムのインストール時間が短縮されると発表した。処理に大幅な改善を加えることで、インストール時間、再起動時間、CPU負荷を軽減するという。

  • Windows 11、version 24H2 improved update fundamentals - Windows IT Pro Blog

    Windows 11, version 24H2 improved update fundamentals - Windows IT Pro Blog

更新プログラムの改善内容

新しい更新プログラムはWindows11バージョン22H2で導入された逆差分と順差分を使用し、コンポーネントマニフェストの解析を並列処理することで高速化する。また、処理結果をキャッシュして再利用可能にし、複数のパッケージから参照される同一コンポーネントの処理を効率化する。

コンポーネントマニフェストのキャッシュは可能な限り、主記憶メモリー(RAM)に保持する。これにより、読み込み速度を改善し、さらなる高速化を実現する。ただし、メモリが不足する場合はスワップ回避を優先する。

このように、新しい更新プログラムはコンポーネントマニフェストの取り扱いを改善することで、全体の高速化を実現している。特に分析結果をキャッシュし、分析回数を1回に抑えることで大幅な改善を試みている。

キャッシュのメモリ保持については、ある程度の主記憶メモリサイズが要求されると考えられる。下記の速度テストでは16GBの主記憶メモリーを搭載した環境を利用していることから、推奨値は16GB以上と推測される。

インストールと再起動の 速度テストの結果

Microsoftは2種類の条件下において、速度テストを実施している。比較を正確なものにするため、Windows11バージョン22H2に機能を統合し、同一の更新プログラムのインストール速度を計測している。結果は次のとおり。

  • インストール時間 - 43.6~45.5%高速化
  • 再起動時間 - 33.5~39.7%高速化
  • CPU負荷 - 15.3~25%軽減

これら実験結果はすべての条件に当てはまるわけではない。しかしながら、インストール時間で約4割、再起動時間で約3割の高速化が期待できる。

機能更新プログラムの改善

Windows11バージョン24H2では毎月の更新プログラムとは別に、機能更新プログラムも改善された。Windows Updateを通じた更新において、アップデート済みの標準アプリ(インボックスアプリ)をダウンロードしないようになる。対象にはMicrosoft Edgeも含まれ、条件次第では200MBのダウンロードを節約できるとのこと。