Amazon.comは10月15日(米国時間)、「Amazon is making it easier and safer for you to access your account with passwordless sign-in」において、パスキーの利用者が1億7,500万人に達したと発表した。Amazonは約1年前からWebサイトおよびモバイルアプリにてパスキーをサポートしており、パスワード不要の利便性を体験する顧客が日々増えていると説明している。
パスキーとは
パスキーはパスワードを必要としない認証方式。生体認証(顔認証や指紋認証など)またはPINコードを使用したフィッシング耐性のある安全な認証を可能にする。従来のパスワードや多要素認証(MFA: Multi-Factor Authentication)を併用した認証よりも安全と考えられており、積極的な利用が推奨されている。
現在は主要なモバイルデバイス、トラステッドプラットフォームモジュール(TPM: Trusted Platform Module)を搭載したコンピューター(WindowsやMacなど)、専用のデバイス(USB指紋認証など)から利用が可能で、多くのWebサイトやアプリが対応を進めている。
最近では同期をサポートできるデバイスやオペレーティングシステムも登場し、複数デバイス間でパスキーを共有することも可能とされる(参考:「Windows11のパスキー、シンプルで直感的になる | TECH+(テックプラス)」)。
パスキーは他のAmazonアプリやサービスにも展開予定
この1年間、Amazonはパスキーの利便性を向上させる措置を複数講じてきた。その一つにパスキーを設定したAmazonアカウントのデフォルトサインインオプションをパスキーにする対応が含まれる。このような措置により、Amazonのパスキーによるサインインは通常よりも6倍高速とされる。
Amazonは、今回の発表はほんの始まりに過ぎず、他のAmazonアプリやサービスにもパスキーを展開していくことを明らかにした。まだパスキーを利用していない顧客には、積極的な利用が望まれている。