Intelは10月10日(米国時間)、デスクトップPC向けプロセッサ「Intel Core Ultraプロセッサ 200Sシリーズ」(開発コード名:Arrow Lake-S)を発表した。
同シリーズは、Core Ultraの名の通り、CPUとGPUに加え、NPUも搭載。3Dパッケージング技術「Foveros」を活用し、ベースとなる「Base Tile」の上に、CPUコアを搭載する「Compute Tile」、GPUコアを搭載する「GPU Tile」、NPUとメモリコントローラを搭載する「SoC Tile」、各種I/O関連のコントローラなどを搭載する「I/O Tile」、そしてタイルサイズの調整役となるダミーの「Filler Tile」の5つのタイルが組み合わされた形を採用。Base TileにはIntelの22FFL(Intel P1227.1)プロセスが採用されるが、それ以外はTSMC製でCompute TileはN3B(3nmプロセス)、GPU TileがN5P(5nmプロセス)、SoC TileとI/O TileがN6(6nmプロセス)を採用している。
AI処理性能(INT8)は、CPUが最大15TOPS、GPUが最大8TOPS、NPUが13TOPSの合計36TOPSとしており、NPUはMeteor Lakeと同世代のもの(NPU 3)としている。ただし、Meteor Lake世代からパートナー含め、さまざまな活用ノウハウを蓄積しており、アプリケーションが対応している必要はあるが、十分にその性能を引き出し、活用することが可能だとしている。
CPUコアは、最大でPコア×8、Eコア×16の24コア/24スレッド構成。最大5.7GHzで動作しつつも、アプリケーション次第だが、Raptor Lake-R(開発コード名)と比べて最大58%の消費電力削減が可能だとしている。また、GPUとしてはXe-LPGグラフィックスアーキテクチャを採用。4つのXeCoreを搭載しているほか、4つのレイトレーシングユニットなども搭載している。
対応チップセットは「Intel 800シリーズ」で対応ソケットは「LGA1851」。標準機能として、Thunderbolt 4やBluetooth 5.3、Wi-Fi 6Eなどに対応するほか、オプションとして、Thunderbolt 5やWi-Fi 7、Bluetooth 5.4、2.5GbEなどへの対応も用意される。
なお、ラインナップとしては5モデルを用意。最上位モデルとなる「Core Ultra 9 285K」は、24コア(Pコア×8+Eコア×16、最大5.7GHz動作)で4GPUコアを備える。ミドルハイモデルの「Core Ultra 7 265K」は20コア(Pコア×8+Eコア×12、最大5.5GHz動作)で、GPUを搭載しない「Core Ultra 7 265KF」も用意される。また、ミドルクラスモデルの「Core Ultra 5 245K」は14コア(Pコア×6+Eコア×8、最大5.2GHz動作)で、こちらもGPU非搭載モデル「Core Ultra 5 245KF」も用意される。なお、発売は10月24日(米国時間)からが予定されている。このほかArrow Lakeとしては、ハイエンドノートPC向けの「Core Ultra HXシリーズ」(開発コード名:Arrow Lake-HX)およびCore Ultra 100Hシリーズ(シリーズ1)の後継となる「Core Ultra Hシリーズ」(開発コード名:Arrow Lake-H)が2025年第1四半期にリリースされる予定となっている。