電通デジタルは10月7日、生活者の購買行動に関する、EC(オンライン)と店頭(オフライン)を横断した「EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査2024」の結果を公開した。

同調査は、主要商品(13カテゴリー29商品)をベースに、認知・比較検討・購買・購買後の各フェーズにおいて、ユーザーがどのようなチャネルに触れ行動をしているのか、4,350人を対象に聞いたもの。

購買行動におけるデジタルシフト

コロナ禍による行動制限が解かれ、生活者の日常が戻った現在でも、購買行動全体においてデジタルシフトの傾向は続いているという。特に、比較検討フェーズでは、オンラインチャネルを利用する生活者が2022年の50.0%から2023年には52.2%、2024年には55.7%と、2年間で5.7pt増加した。

高価格帯の商品購入

今回の調査では、1万円未満の購入は実店舗が多く、1~5万円の価格帯ではオンライン決済が増える傾向が見られたという。5万円以上の購入は、オンラインと実店舗に大きな差はなく、高価格帯の商品購入における選択基準に両者の違いがほとんどないことが明らかになった。

  • オンライン、実店舗別 最高支出金額 引用:電通デジタル

検討要素の多い商品の購入

検討要素の多い商品は、オンラインと実店舗を行き来しながら慎重に購買する傾向が再び確認されたという。例えば、電化製品については、オンラインと実店舗を行き来する生活者が5.9pt増加し、検討を経て購入する割合も2.7pt増加した。

この結果について、同社は「商品スペックや詳細情報を把握した上で実物を確認することで購買リスクを軽減したいという生活者のニーズが読み取れる」との見解を示している。