ベリサーブは10月3日、ソフトウェア開発に関わる文書内容の変更・更新履歴等を管理するトレーサビリティ管理ツール「ConTrack(コントラック)」に公開APIやマルチリポジトリ対応などの新機能を実装した新バージョンをリリースした。
「公開API」による外部システムとの連携による自動化システムの構築を促進
「ConTrack」は、ソフトウェア開発において作成される要件定義書から設計書、仕様書など多くの文書の変更・修正の履歴を管理しソフトウェアの品質を見える化するアプリケーション。文書のトレーサビリティを管理する「要求管理」機能や成果物情報を管理する「構成管理」機能、プロジェクト管理ツールと連携し、変更履歴などを管理する「変更管理」機能などの文書管理機能を提供する。加えて、「文書解析エンジン」による強固な検索機能にAIを活用して、顧客の要望書などの内容から関連文書を特定する「AIトレース」機能なども利用できる。
最新バージョンでは、専用のAPIにより外部システムと連携を実現する「公開API」機能を実装。これにより「ConTrack」の登録データを活用した外部データ解析ツールやワークフローシステムとの連携、それらを組み合わせた自動化システムの構築が可能になった。同社によれば「Jenkins」などの開発用自動化サーバーと連携することで、構成管理リポジトリへの情報登録・更新などの処理をトリガーにした変更点分析や変更後の影響範囲分析処理、それに伴うタスク依頼などを自動実行する強力な開発自動化サイクルを構築できるという。ほか、複数の構成管理リポジトリに1つのプロジェクトからアクセスできる「マルチリポジトリ対応機能」も新たに実装している。
システム開発で作成されるドキュメント群の管理にDevOps(Development-Operations:開発と運用関係者が連携して開発を行う手法)の思想を取り入れた「DocOps」を推進する同社では、それを担うツールとして「ConTrack」を重視し、今後も他の文書管理システムとの連携や機能の拡張に努める。