TISインテックグループのTISは9月25日、ジェイアール東海情報システムとともに、東海旅客鉄道(以下、JR東海)の基幹系メインフレームのオープン化を支援したことを発表した。これにより、JR東海は運輸収入や輸送統計など主要処理の継続性を確保でき、システム運用のコスト低減とオープン化による保守性向上につながったという。
TISが提供する「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」は、独自開発したリライトツール「Xenlon~神龍 Migrator」を活用して、COBOLやPL/IからJavaへのリライトにより短期間でのモダナイゼーションを支援するサービス。今回のオープン化プロジェクトは2021年2月から2023年11月にかけて行われたとのことだ。
JR東海は2019年に基幹系メインフレーム上で稼働するプログラム資産の約40%を占めていた事務関係システムを分離した後、メインフレームのさらなる運用効率の向上とレガシーシステムの最適化が課題となっていた。加えて、メインフレーム市場の縮小やCOBOL技術者の不足といった業界背景も踏まえて、2021年2月にCOBOLからJavaへ変換する基幹系メインフレームのオープン化プロジェクトを開始したという。
JR東海は品質担保策やプロジェクト推進体制の提案に具体性があり、リライト技術やマイグレーション実績に対するTISの事前評価が他社よりも高く、低コストでの対応も可能であったことから、TISを選定したという。また、独自開発の「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」によるリライト技術を持ち、メインフレーム特有の課題に対して柔軟な対応が期待できたことも、選定理由だとしている。