ピクスタは9月24日、写真・イラスト・動画・音楽素材のマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」において、機械学習用画像データセットとして「車椅子の日本人画像データセット」を販売開始することを発表した。
PIXTAの「機械学習用データ提供サービス」は、ストックフォトサイトとしての強みを使って、9600万点以上の商用利用可能な画像・動画・音声データを機械学習の用途に合わせて提供するというサービス。
オープンデータだけでは入手しづらい日本人画像ライブラリと、機械学習専任チームによる高度なアノテーション技術で一気通貫でデータ収集できることが強み。画像認識AIや物体検知AIなどの開発に注力する自動車業をはじめ、製造業の企業などに向けて展開する。
サービス概要
今回提供するのは車椅子に座る日本人画像のみを集めた1000点のデータセットで、アノテーションなしは9万9000円(税込)、アノテーションありは16万5000円(税込)。データセットとして用意した1000点以上の車椅子画像がほしい場合や、車椅子以外に「白杖を持つ人の画像」「ベビーカーの画像」など、要望に合わせて「オーダーメイドデータセット」にも対応可能。
サービス提供の背景
国内では公共交通機関や商業施設においてバリアフリー社会の実現が求められている。4月には「障害者差別解消法」において事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化され、各業界が障害を持つ人を感知する設備の開発や整備を進める。
事業者が限られたリソースで合理的配慮義務を果たすためには、物体検知技術を用いてカメラ画像から車椅子や白杖の使用者を検知しスタッフに知らせるといった、効率化も同時に対応が求められている。
こうした社会背景を受けて同社には「車椅子に乗った日本人画像」や「白杖を持った日本人画像」の問い合わせ件数が増加しているという。そこで、よりよい社会をいち早く実現するための一助として、最短2営業日で納品可能なデータセットの提供を開始するとのことだ。