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Bootstrapとは

Bootstrapとは、フロントエンドで用いるウェブアプリケーションのフレームワークを表します。HTMLとCSSをベースとしたテンプレートとして構成されており、利用者が多いフレームワークです。

ここでは、Bootstrapの概要やできること、フレームワーク別のパッケージの種類を解説していきます。

古い情報にはTwitter Bootstrapとの記載がありますが、Twitter Bootstrapとは昔の名称を指します。当初、Twitter BlueprintあるいはTwitter Bootstrapと呼ばれていましたが、オープンソース化に伴ってBootstrapに改められています。

【参考】:Bootstrap

Bootstrapの概要

Bootstrapは、ウェブアプリケーションのフレームワークです。初心者の方向けにわかりやすく言うと、Bootstrapは、ウェブデザインを簡単に行うための部品集とツールがセットで提供されたもの、と覚えると良いでしょう。

Bootstrapは、HTMLとCSSのデザインテンプレートとして利用され、オプションでJavaScriptにも対応します。日本語表示にこだわりを持つテーマも公開されるなど、必要なデザインを選択して使用することができます。また、以前は必要であったjQueryは、Bootstrap 5からは不要となっています。

【参考】:Bootstrap

Bootstrapでできること

Bootstrapは、色、サイズ、フォント、レイアウトをウェブプロジェクトに用い、HTMLの要素にスタイルの定義を反映し、全体の外観を簡単に統一することを目的としています。HTML要素の他、ボタンの拡張やラベルなども統一します。

さらにCSSのクラスによって詳細にカスタマイズすることもできます。Bootstrapを使うことによって、統一感があるウェブデザインが簡単に実装できます。

Bootstrapの特徴は、レスポンシブデザインに対応していることが挙げられます。レスポンシブデザインでは、PCやスマホ、タブレットなどの機器の仕様に応じてウェブページのレイアウトが自動的に調整される特徴があります。

また、実装に必要なCSSとJavaScriptの各ファイルはビルドせずにCDNから取り込むことができます。

【参考】:Bootstrap はじめに

Bootstrapを使用するには

Bootstrapを使用するには、インストールする方法とCDNから指定する方法があります。インストールする場合は、コンパイル済みのBootstrapのコードをダウンロードし、使用中のnpmやRubyGemsなどのパッケージマネージャでインストールします。

CDNを使って利用する場合は、ダウンロード・インストールせずにコードをロードすることができます。

【参考】:Bootstrap はじめに
【参考】:Bootstrap ダウンロード

Bootstrapのサポートデバイス

Bootstrapは、Windows、macOS、Android、iOSでサポートされます。ブラウザはChrome、Firefox、Edge、Safari、Operaや、各プラットフォームの標準ブラウザがサポートされます。Android・iOSのモバイルデバイスでは使用上の制限がいくつかありますので、動作確認が必要です。

【参考】:Bootstrap ブラウザとOS

Bootstrapのテーマを利用する

Bootstrapのテーマとは、Bootstrapを用いて作成したデザインを公開している公式マーケットプレイスのデザイン集を指します。拡張フレームワークやコンポーネント、プラグインなどが出展されています。

サイトでは無償版と有償版が掲載されています。有償版は、必ずしも実際に購入をおすすめするものではありませんが、Live Preview機能によってウェブの操作感を確認できます。Bootstrapの仕上がりを確認できるため、サンプルサイトとして役立てられます。

【参考】:Bootstrap Themes

フレームワークで動作するBootstrapパッケージの種類

Bootstrapでは、JavaScriptプラグインがオプションとして提供されています。JavaScriptプラグインは、ブラウザのモジュールとして使用できるため便利です。

その反面、他のフレームワークでの使用時の考慮点もあります。DOMベースで実装されているReactやVue.js、Angularはリソース競合を生じる場合があります。

これを回避するためには、フレームワークが提供するBootstrapパッケージを使用することで、共存させることができます。言い方を換えると、人気のフレームワークで、デザイン性の高いBootstrapを使用できます。

ここでは、対応するフレームワーク版Bootstrapを解説していきます。

【参考】:Bootstrap JavaScript

React Bootstrap

Reactは、フロントエンド用JavaScriptライブラリです。ユーザインターフェース構築のために、提供コンポーネントを利用して開発を行います。

React Bootstrapは、React用に再構築したユーザインターフェースのコンポーネントです。BootstrapのJavaScriptを置き換えて使用します。

React Bootstrapは、Bootstrapスタイルシートに完全に適合し、掲載されているBootstrapのテーマで動作します。それぞれのコンポーネントは、デフォルトで動作するコンポーネントモデルであり、それぞれのフォームと機能をより柔軟にコントロールすることができます。

【参考】:React
【参考】:React Bootstrap

BootstrapVue

Vue.jsは、ユーザインターフェース構築のためのJavaScriptフレームワークです。段階的な採用や移行に対応し、プログレッシブフレームワークと名付けられています。

BootstrapVueは、Vue.jsにBootstrapのCSSライブラリを取り込むために提供されます。Bootstrapの特徴であるレスポンシブでモバイルファーストな環境がVue.jsに実装されます。多くのコンポーネントやプラグイン、ディレクティブがVue.js向けに提供されます。

【参考】:Vue.js
【参考】:BootstrapVue

ng-bootstrap

Angularは、フルスタックのフレームワークで、ウェブアプリで用いられます。JavaScriptを大規模プロジェクトで利用できるように改良したTypeScriptをベースとしています。

ng-bootstrapは、Angular用Bootstrapのラッパーです。Angularのコンポーネントやディレクティブ構文からBootstrapの機能を呼び出すことができます。

これによってリッチなデザインが簡単に適用できるとともに、レスポンシブデザインによって画面サイズに合わせて表示を最適化させることが可能です。

【参考】:Angular
【参考】:Bootstrap widgets / The angular way

BootstrapWP

WordPressは、コンテンツマネジメントシステム(CMS)として簡単にウェブサイトやブログなどを作成することができます。通常HTMLやCSSを知らないと思ったようにプログラミングできませんが、WordPressは専門知識なしにウェブサイトを維持できます。

このようなWordPressですが、フロントサイド・プログラミングで用いるフレームワークではないものの、Bootstrapが活用されています。

BootstrapWPは、WordPressのカスタムテーマを開発するためのベーステーマです。導入することで、WordPressでBootstrapを取り込み、グリッド、タイプ、フォーム、ナビゲーションなどのコンポーネントを活用できます。

【参考】:WordPress
【参考】:BootstrapWP

Bootstrapは見栄えの良いウェブデザインが簡単にできます

Bootstrapは、統一感があるウェブデザインに用いられ、色合い調整のほか、HTML要素、ボタンの拡張やラベルなども調整し、全体を統一できます。Bootstrapはレスポンシブデザインであり、画面サイズに最適化されたウェブアプリケーションが簡単に作成できる、おすすめのフレームワークです。