ソニー銀行は9月6日、ソニーコンピュータサイエンス研究所(以下、ソニーCSL)の協力のもとで実施している「生成AI等を活用した業務高度化に関するプロジェクト」において、顧客からの問い合わせメール対応業務に生成AIを活用開始したことを発表した。
同社は生成AIなどを活用して業務の高度化と効率化を図ることにより、顧客へのサービス提供価値の向上を目指している。現在はその一環として、ソニーCSLの協力のもとで顧客対応業務において生成AIを活用するなど、検証と技術開発を進める。
その取り組みの中で、カスタマーセンターで顧客からの問い合わせメールが増加していることを受け、その対応業務における回答作成の迅速化や、回答品質の平準化などの課題解決に生成AIを活用できるか、検証を進める。
正確性の担保が必要となる銀行業務においては、生成AIのハルシネーション(AIが事実に基づかないもっともらしい嘘を生成する現象)対策が課題となる中、次のような対策により生成AI活用を推進する。なお、以下の技術は特許出願中とのことだ。
まず、過去に高頻度で問い合わせのあったメールデータを元に、生成AIでハルシネーションのないメール回答テンプレートを生成し実務で利用する。さらに、そのテンプレートの検索精度を向上する。今後は、生成AIのハルシネーションを軽減させる技術を開発し、メール回答の自動生成を実現する予定だという。