政府は本年8月に「ジョブ型人事指針」を公表し本格的にジョブ型人事導入のために動き始めている。三菱総合研究所(以下略、MRI)は9月4日、一般労働者間でジョブ型人事に関する共通言語(組織内で共有する用語・ナレッジ・規範など)がまだ未整備であることに着目し、共通言語構築のためのロードマップと具体的な6つの方策をまとめたレポートを発表した。
日本の労働市場で「ジョブ型人事」を導入するための知的基盤「職の共通言語」構築のためのロードマップと6つの提案
公開された「日本のジョブ型人事導入に向けたロードマップ 職の共通言語をいかに構築していくか」は、日本の労働市場で「ジョブ型人事」を導入するための一般労働者が共有すべき知的基盤となる職務、スキル、賃金、職場環境、実務経験などの「職の共通言語」を構築するためのロードマップの提案と社会実装するめの具体的方策を行政・企業・産業団体/人材・教育事業者向けに6つにまとめたものとなっている。レポートは、1章:労働市場データの全体像、2章:日本における職の共通言語のAsIs-ToBe、3章:ジョブ型人事導入に向けたロードマップの3つで構成されており、3章に提言が掲載されている。共通言語構築のためのロードマップでは、構築期間を「データ可視化期」「データ連携期」「イノベーション期」の3つに分けて行政・企業・産業団体/人材・教育事業者がすべき内容を掲載している。
6つの具体的な提言の内容は、行政サイド向けに「ビジョンと産官学役割分担の提示」「民間サービサーを通じた情報活用の促進」「企業のジョブ型導入後押し」、企業サイドへは「前提となる目的(パーパス)の明確化」「内に閉じない職務・スキル可視化の推進」、産業団体/人材・教育事業者に対しては「人材流動化エコシステムの一員としてスキルベース共通言語の普及促進」となる。
レポート「日本のジョブ型人事導入に向けたロードマップ」の詳細な内容は、Webサイトよりダウンロードできる。