日立製作所と日立ビルシステムは9月4日、ビル管理の効率化や運営品質の向上、利用者の快適性向上を目的としたビルIoTソリューション「BuilMirai」に関して、中小規模ビル向けモデルを新たに開発したことを発表した。これにより、グリーン&スマートビル事業の強化をめざす。

  • グリーン&スマートビル事業コンセプト

    グリーン&スマートビル事業コンセプト

「BuilMirai」は、日立が大規模ビル向けに培った技術やノウハウを活かして、中小規模ビル向けにパッケージ化されたもので、日立ビルシステムが「as a Service」型で提供する。

中小規模ビル向けモデルの第一弾として、11月以降順次、マンションなどのセキュリティ解除を遠隔で行える「セキュリティソリューション」、受水槽やポンプ、受変電設備などのビル設備を一括で遠隔監視できる「ビル設備管理ソリューション」、複数拠点の防犯カメラ映像を遠隔で確認できる「モニタリングソリューション」の3つをas a Service型で提供する。

セキュリティソリューションでは、スマートフォンを使用してマンションのエントランスやエレベーターのセキュリティ解除、エントランス階へのエレベーターの呼び寄せが可能。また、来訪者の事前登録、GPS位置情報の確認、ワンタイム認証を使って、来客や宅配業者のスムーズな入館や「置き配」対応を実現する。

モニタリングソリューションでは、スマートフォンで防犯カメラの映像をリアルタイムで確認しながら、エントランスのセキュリティを遠隔で解除したり、来訪者を記録したりすることが可能。

すべてのソリューションはスマートフォン対応で、マンションの居住者やビル管理者が時間や場所を問わず簡単に利用可能。利用者は必要なメニューを選んでサブスクリプション(月額サービス)契約することで、投資負担を軽減できる。

今後、日立と日立ビルシステムは、ソリューションメニューの拡充を図るとともに、米国子会社のGlobalLogicと共同で「BuilMirai」のグローバルスタンダードモデルの開発を推進し、グリーン&スマートビル事業のグローバル展開を進める方針だ。