近畿大学、日本電信電話(以下、NTT)、NTTデータ、NTTプレシジョンメディシンは8月30日、学際的連携基盤「総合知包括的融合研究拠点」を構築することで人と街のwell-being向上と健康寿命延伸を目指すパートナーシップ協定を締結したことを発表した。

  • パートナーシップのイメージ

    パートナーシップのイメージ

総合知包括的融合研究拠点においては、近畿大学のキャンパスや病院を中心とする実証フィールドから収集する医療データと健康データを統合し、臨床医学的なアプローチだけでなく、人文科学など多様な学問アプローチから相乗的に融合・深化させた総合知(メタ総合知)を用いて解析を行う。

これにより、地域住民や患者に対する効果として、来院時と非来院時のデータを連携することによる適切な医療の提供が期待される。さらに、個人の医療データや健康データ、生活データを活用することによる個別化サービスの提供にもつながる。

さらに、医療機関やアカデミアにおいては、個人の遺伝的な特性や生活スタイル、習慣に応じた最適な治療方法の予測支援が可能となる。加えて、医療データと健康データを統合することによる新たな知見の創出、臨床所見と健康データの高度解析による発症リスクの予測と疾患の早期発見、多種多様な病態のデータ収集と解析による体系的な治療方法の確立、多角的なwell-being研究の活性化も期待できる。

公的機関や民間企業としては、周辺住民や患者の健康データ活用による政策立案の高品質化、新商品と新サービスの発案につながる。承認前治療薬の臨床上の効果や副作用の検証を補完することによる治験の効率的な実施と承認の早期化が見込めるという。