SB IntuitionsとAiHUBはこのほど、日本の生成AIのさらなる発展を目指して、日本語に特化したLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)をベースとしたAIやコンピュータグラフィックスによるバーチャルヒューマン技術の開発について共同研究を決定したことを発表した。
共同研究の背景
大小さまざまな規模のLLMの開発が進み、生成AIによる出力の表現が発展している。その一方で、これらを実世界に浸透させて多くのユーザーが生成AIを利用するためには、直観的で操作が容易なインタフェースが求められる。
そのためには、LLMだけでなく、コンピュータグラフィックス、3Dビジョン、モーション生成、音声合成など、さまざまな要素を高度に組み合わせたバーチャルヒューマン技術の研究も合わせて行う必要があるとして、両社は共同研究を開始する。
共同研究の概要
今回の共同研究では、日本語性能が高いLLMを元にした高度な対話システムの構築、よりリアリティを感じられるバーチャルヒューマンの構築、発話内容に応じたバーチャルヒューマンの動作と表情の生成、バーチャルヒューマンの自然な動作の生成などに取り組む。
SB IntuitionsはLLMの事前学習に関する研究開発やLLMの対話向けチューニングに関する研究開発、周辺のサブシステムを含む対話システムに関する研究開発を担当する。AiHUBはバーチャルヒューマンの基本技術の研究開発、対話内容や状況に応じた動作・表情・口唇同期の研究開発、LLMのオーケストレーションを通じたUI(User Interface)およびUX(User Experience)の研究開発に取り組む。
両社は今後について、バーチャルヒューマンおよびバーチャルキャラクターの拡充に加え、背景や周辺環境に馴染む自然なキャラクター描画、ユーザーに親近感を抱かせる親和性の高いキャラクター動作生成などを通じて、「魂を感じる」対話エージェントの開発を目指すとしている。