米Salesforceは8月22日(現地時間)、営業チーム向けの完全自律型AIエージェント「Einstein Sales Development Rep(SDR)Agent」と「Einstein Sales Coach Agent」を発表した。これらはEinstein 1 Agentforce Platform上で動作し、10月に一般提供を開始を予定(日本での提供時期は未定)しており、年間を通じて機能追加を行う予定だ。
Einstein SDR Agentの概要
Einstein SDR Agentは、24時間365日、自律的に見込み顧客と関わり、パイプラインを開拓するAIエージェント。特定のプログラムされた質問にしか答えられないチャットボットと異なり、望ましい結果につながるアクションを決定し、優先順位を付け、見込み顧客の質問を分析して製品に関する質問への回答、断られた場合の切り返し、ミーティングの日程調整など、次に何をすべきかを自律的に決定する。
それぞれの回答は企業のCRM(顧客関係管理)とAgentforce の検索拡張生成サービスを使用して整合化された外部データに基づいており、正確で信頼性が高く、パーソナライズされている。複数の見込み顧客に対応しながら営業担当者にシームレスに引き継ぐことで、営業担当者は時間のかかる購買プロセスの初期ステージでの工数を軽減し、顧客との関係構築に集中できる。
Einstein Sales Coach Agentの概要
Einstein Sales Coach Agentは、営業担当者に対して自律的にロールプレイを行い、その後、パーソナライズされたフィードバックを提供することで営業担当者にコーチングを行うAIエージェント。
生成AIを使ってテキストを音声に変換し、顧客役としてシミュレーションを行い、RAG(Retrieval Augmented Generation:検索拡張生成)を使用して過去のデータに基づいたリアルな顧客反応を再現する。これにより、営業担当者は実際の顧客と対面する前に営業プレゼンテーションや交渉の練習を行うことが可能。
Einstein 1 Agentforce Platform上に構築された新しい自律型セールスエージェントは、コード不要のアクションやテンプレートを利用し、短時間でセットアップができる。Salesforce Data Cloudを使って既存の販売ドキュメントやトレーニング資料をアップロードし、生成モデルをさらに強化することも可能としている。また、両エージェントはEinstein Trust Layerを活用して、安全で信頼性の高い応答を実現するという。