MicrosoftはついにWindowsのコントロール パネルを廃止し、本格的に設定アプリへの移行を進めることを決めたようだ。同社はこのたび、「Windows のシステム構成ツール」というサポートページを公開し、その中でコントロール パネルを非推奨にして設定アプリに置き換える準備を進めていると明言した。ただし、非推奨化の具体的な時期については触れられていない。
設定パネルへの置き換えを優先
現在のWindowsには、システムの主要な設定を管理できるツールとして「設定アプリ」と「コントロール パネル」の2つが存在している。コントロール パネルは初期のWindows(Windows 1.0)から存在するシステム設定ツールだが、根本的な設計そのものが古くなっていることから、MicrosoftはWindows 8で新しいシステム設定ツールとして設定アプリを導入した。
その後、Microsoftは設定アプリをWindowsの主要なシステム設定ツールに位置づけ、段階的にコントロール パネルからの移行を進めてきた。以前はコントロール パネルに用意されていた設定項目の一部は、すでに設定アプリに移動されるか、またはメニューを選択後にリダイレクトされるようになっている。しかし、多くのシステム機能がコントロール パネルに依存していたことや、ユーザーがコントロール パネルに慣れ親しんでいるなどの理由から、これまでのところ完全な移行には至っていなかった。
この状況がついに変わるかもしれない。今回Microsoftは、コントロール パネルの説明で「コントロール パネルは、よりモダンで合理化されたエクスペリエンスを提供する 設定 アプリを優先して非推奨の処理中です」と明言している。この説明は、コントロール パネルで設定可能な項目については、すべて設定アプリでも設定できるようにした上で、準備ができ次第コントロール パネルを廃止する予定だと捉えていいだろう。
Microsoftはさらに、コントロール パネルはあくまでも互換性のために残されているだけであり、ユーザーには可能な限り設定アプリを使用することを推奨している。
現時点では、コントロール パネルが非推奨になる具体的な時期やプロセスは言及されていない。しかし、コントロール パネルに慣れ親しんだ古参のユーザーを除けば、システム設定ツールが2つに分かれているというのは混乱のもとであり、あまり好ましいことではない。したがって、コントロール パネルを廃止するというMicrosoftの決定は歓迎されるべきと言えるだろう。