電通は8月20日、メディア企業や、エンターテインメントコンテンツ・スポーツコンテンツなどのIPホルダー向けに、イベントの価値向上と革新を目指すプロジェクトを開始することを発表した。その第1弾としてNFT(非代替性トークン)マーケティング専門会社のSUSHI TOP MARKETING(スシトップ)と7月3日付で業務提携し、ブロックチェーン特許技術を用いた「デジタルチケット」の活用でイベントと生活者をつなげるソリューション「みんなのあしあと」の提供を開始した。

プロジェクトの概要

新型コロナウイルスの5類感染症移行後、メディア企業やIPホルダーが実施するイベント市場は増加傾向にあり、特にメディア企業やIPホルダーでは、イベントをマーケティングの機会や生活者との重要なコンタクトポイントとして活用したいというニーズが高まっているという。

同プロジェクトでは、テクノロジーとクリエイティビティを掛け合わせ、顧客体験のアップデートやベネフィットの向上など、イベントの体験価値向上に寄与する各種ソリューションを開発・提供する。これにより、個々のイベントの成長と、各イベント間の連携や機会の創出を支援する。

「みんなのあしあと」の概要

両社が共同開発した「みんなのあしあと」は、生活者と運営企業、双方のイベント価値を向上させるソリューション。

  • 「みんなのあしあと」ロゴ

    「みんなのあしあと」ロゴ

例えば、2次元コードを活用したデジタルチケットを映像や紙面などから簡単に生活者に届けることで、メディアとコンテンツ体験をつなぐユーザーフレンドリーなUIを提供するという。

これにより、生活者は自分の好きなコンテンツとシームレスにつながることができるようになるほか、優先チケットや特別チケットに活用することで、ロイヤルティプログラムへの参加や好きなコンテンツを楽しむことができ、体験価値が向上するとのこと。

また、SUSHI TOP MARKETINGのブロックチェーン特許技術を活用したデジタルチケットの発行・配布・消し込みにより、生活者のイベント参加や推し活などのアクションポイントを簡易に蓄積・可視化。これにより、運営企業はデータを活用したより最適なロイヤルティプログラムの企画・実施が容易になり、参加者のエンゲージメントを継続的に向上させていくことが可能になるという。

今後は、複数のイベントを連携するロイヤルティプログラムや、デジタルチケット保有者向けの新たな有料イベントやコンテンツを企画・開発するプランニングサービスも提供予定。このようなソリューションの開発・提供を通じ、参加者と運営企業の双方に対してイベントの価値を豊かにするとともに、業界の持続可能な成長モデルの構築を目指す。

同社は今後も、メディア企業や、エンターテインメントコンテンツ・スポーツコンテンツなどのIPホルダーのパートナーとして成長を支援していきたい考え。