半導体製造装置大手Applied Materials(AMAT)が2024年度第3四半期(2024年5~7月)の決算を発表した。
それによると、売上高は前年同期比5%増の67億8000万ドル、売上総利益率47.3%、営業利益19億4000万ドルとなり、売上高は四半期別で過去最高を記録した。
また、応用分野別で見た売上高の内訳は、ファウンドリ・ロジック向け72%(前年同期は79%)、DRAM向け24%(同17%)、フラッシュメモリ向け4%(同4%)と、DRAM向けが増加している。
地域別の売上高はを見ると、トップは中国の21億5300万ドルで全体の32%を占める(前年同期は27%)が、前四半期の43%、2024年度第1四半期の45%からは下げている。同社はこの5月、米商務省から中国向け出荷に関する新たな情報提出を求められたことを明らかにしている。同社は、米国政府が進める対中半導体製造装置輸出規制政策に対し、2023年11月以降、中SMICへの無許可の半導体製造装置を納入していたとして司法当局の捜査を受けていることを米国メディアが伝えていた。
同社のゲイリー・ディッカーソン社長兼CEOは、「この第3四半期の売上高は過去最高を記録し、利益もガイダンスの上限に近づくなど、好調な業績を達成している。AIのリーダーシップをめぐる競争の中で、高性能AI半導体の製造装置の需要が力強いことを背景に自社の製品およびサービスの需要が高まりを見せており、長期的に見ればAMATは市場平均を上回る成長を遂げることができるだろう」と述べている。
なお、同社はCHIS法に基づく補助金の支給申請が却下されたことを認めたが、その補助金を充当することを見込んでいた巨大な研究開発施設「Equipment and Process Innovation and Commercialization Center(EPIC Center)」そのものについては、予定通り建設するとしている。