EDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)でのデータ取引システムに強みを持つデータ・アプリケーション(以下略、DAL)と音声認識AI技術に強みを持つアドバンスト・メディアは8月20日、人間の会話を音声認識技術と生成AIでテキスト化し、販売管理システムと連携することで受注業務を自動化するソリューションを開発、PoC(Proof of Concept:概念実証)を実施し、高い精度で会話内容のデータ化が実証されたと発表した。
音声認識APIと生成AI、データ連携プラットフォームにより音声会話での受注業務を自動化する「音声注文AI解析ソリューション(仮称)」
開発するシステム「音声注文AI解析ソリューション(仮称)」は、アドバンスト・メディアの開発者向け音声認識サービス「AmiVoice(アミボイス) Cloud Platform」の音声認識API「AmiVoice API」と生成AIサービス、データ連携サービスにDALのエンタープライズ向けAPIゲートウェイサービス「ACMS Apex(エーシーエムエス エイペックス)」とフォーマット変換ソリューション「RACCOON(ラクーン)」を活用。
買主と売主の電話での会話を「ACMS Apex」を通して「AmiVoice API」でテキストデータ化し、生成AIで要約や整形などを行ったあと、「RACCOON」でフォーマット変換し、データをもとに売管理システム等で受注処理や帳票出力を行い、買主へメールを送信など一連の受注業務を自動化する。
買主と売主間の従来のインターフェースはそのまま利用しながらバックエンドで同ソリューションを活用することが可能で、人的入力ミスの削減、受発注業務の効率化に寄与する。出力されたテキストデータを販売管理システムだけでなく、基幹システムや在庫管理システム、業務分析システムなどでそのまま活用できる。また、マーケティング施策用にVOC(Voice of customer:顧客の声)として収集、分析し商品やサービス向上に役立てることも可能だ。
PoCでは「AmiVoice API」の音声認識技術とDALの生成AIプロンプト作成技術により高い精度で会話内容のデータ化が実証された。これにより電話などの会話を利用した自動化プラットフォーム構築に目処が立ち、様々な分野で同技術の利用が期待できる。