TSMCが2024年7月の月間連結売上高の速報値を発表した。
それによると同月の売上高は前年同月比44.7%増、前月比23.6%増の2569億5000万NTドル(1NTドル=4.5円換算で約1兆1600億円)だったという。生成AI向け半導体やスマートフォン(スマホ)向け先端半導体の販売が好調で、単月として過去最高を更新したという。これまでの最高額は2023年10月に記録した2432億NTドルであり、最高額を100億NTドル以上伸ばしたこととなる。
また2024年1月から7月の累計売上高は合計1兆5231億1000万NTドルとなり、こちらも前年同期比で30.5%増と大きく伸ばしており、通年の売上高としても前年比で30%を超す可能性がでてきた。
なお、TSMCは8月13日に取締役会を開催、以下の目的で約296億1547万ドル(1ドル=147円換算で約4兆3500億円)の資本支出を承認した。
- 先端技術生産能力の導入およびアップグレード。
- 先端パッケージング、成熟技術および/または特殊技術生産能力の導入およびアップグレード。
- ファブ建設およびファブ設備システムの導入。
同社はさらに、子会社のTSMCアリゾナに対する最大75億ドル(約1兆1000億円)の追加資本投入も承認している。TSMCのアリゾナ工場は、日本の熊本工場(JASM)と異なり、熟練の建設従事者の不足や予想を超える建設コストの高騰で工事が思うように進んでおらず、第1工場は2024年稼働の予定が2025年へと延期されているほか、第2工場も稼動を2027年~2028年ころへと変更されている。