アドビは8月6日、「小中高校向けAdobe Express」の最新アップデートを発表した。このアップデートには、生成AI「Adobe Firefly」による「テンプレートの生成」や「テキスト効果の生成」、「画像生成と生成塗りつぶし」などの新機能のほか、教員が児童生徒のプロジェクトに個別のフィードバックやサポートを行える新しい課題機能も導入された。

小中高校向けAdobe Expressの新機能

小中高校向けAdobe Expressでは、教員と児童生徒の表現力を強化するAI機能として、テキストプロンプトを使って独自のテンプレートを作成し、他の人と共有できる新機能「テンプレートの生成」や、生成AIのプロンプトを使用してオリジナルのぬり絵を生成できる「ぬり絵の生成」(近日公開予定)、好みのスタイル、テーマ、テクスチャを備えたグラフィックでテキストを装飾できる「テキスト効果の生成」、思い浮かべたものを「画像を生成」機能で簡単に画像化したり、「生成塗りつぶし」機能で画像にコンテンツを挿入、削除、置き換えたりできる「画像生成と生成塗りつぶし」を追加。

また、授業への参加率を高める新機能としては、「プレゼンテーションの強化」により音楽、ビデオ、アニメーション、グラフをプレゼンテーションに追加できるようになったほか、キャラクターの顔や体を簡単にアニメーション化して音声でキャラクターを動かす「音声でキャラクターを動かす」、教員が制作プロジェクトを作成し、児童生徒1人ひとりの進捗状況をリアルタイムで追跡できる「アサインメント」(近日公開予定)、Adobe Express iPad版でAdobe Fireflyの生成AI機能、クイックアクション、プレゼンテーション、グラフを使用できる「Adobe Express iPadアプリ」(近日公開予定)を新搭載。

さらに、テンプレートを使って動画クリップや画像、音楽を組み合わせる「動画作成」、エッセイ、レポート、ニュースレター、校外学習の記録などWebページを数回のクリックで作成できる「Webページ作成」、過去に作成したあらゆるタイプのPDFに対しテキスト・日付の変更や画像の入れ替えなどの編集を迅速に行い、簡単に再利用できる「PDFクイックアクション」、45言語以上に対応した「自動翻訳」などの機能が追加された。

小中高校向けAdobe Expressの特徴

なお、アドビは自社のAI倫理原則に則り、教室での使用にも安全なように小中高校向けAdobe Expressを設計したという。適切な生成のためのガードレール機能、「ユーザーのデータはユーザーのもの」というプライバシー保護のアプローチ、管理者が主導権を握るガバナンス管理、責任あるAIの利用とメディアリテラシーに関するカリキュラム(英語)、多様なコミュニティを表現する高品質な画像出力といった特徴がある。

価格と提供時期については、ぬり絵ページ作成とiPad対応は近日中に公開。そのほかの新機能については、世界中の教員、児童生徒、学校IT管理者、学校、教育委員会ですぐに利用が可能となっている。