Zendeskは7月31日、2023年10月に設立した大阪のデータセンターの本格稼働について発表した。東京のデータセンターに次ぐ国内2拠点目のデータハブとして稼働し、日本のユーザーに対してより幅広いデータホスティングオプションを提供するとしている。
また、同社はAWS(Amazon Web Services)およびAnthropicとの連携を強化し、より高速で効果的かつ精度の高いAI機能の提供を開始することについても発表した。
国内2拠点目の大阪データセンター本格稼働
今回稼働を開始した大阪のデータセンターは、日本のZendeskユーザーが国内でデータをバックアップするための機能を提供する。国内2拠点目のデータハブを開設することでクラウド機能が拡張され、ユーザーは安全な環境下におけるセキュリティ対策とレジリエンスを強化できる。
また、2拠点のデータセンターが存在することで、日本国内だけで完結するデータの保存やバックアップ、セキュリティ対策を希望する日本企業のニーズに応えるとのことだ。同社はAIを活用したソリューションを提供しているため、データセキュリティへの信頼性がユーザーにとっての最優先事項であるとしている。特に公共機関や金融サービスなど高度なセキュリティソリューションを必要とする日本のユーザーの要望に対応する。
AWSおよびAnthropicとの連携
同社はAWSとのコラボレーションの一環として生成AIアプリケーションの構築および拡張を可能にする「Amazon Bedrock」と、Anthropicの「Claude 3」モデルファミリーの採用についても発表。これにより、ZendeskのユーザーはLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)を個々の顧客対応に合わせて展開できるようになるという。
ZendeskはAIを活用することで、顧客の問い合わせに瞬時に対応可能な次世代型のCX(Customer experience:顧客体験)と、コーディングや高価なモデル開発のための時間とコストの省略を目指す。
同社の基本モデルの機能にAWSのAmazon BedrockとAnthropicのClaude 3モデルが加わることで、顧客一人一人にパーソナライズされた体験が提供可能になると同時に、サポート業務の効率化も促す。また、サポート担当者はAIツールを活用することで、必要な情報を素早く取得できるようになる。AIツールが反復的なタスクを自動化することで、サポート担当者はより複雑で価値のある顧客対応に集中できるようになる。